塩の街 (角川文庫)
知人が貸してくれたので、久しぶりに日本語の小説を読みました。
「ライトノベル」だということですが、ライトノベルの定義がよくわからない。
若者向けの感じかしら?
塩害という、人間が突然塩になっていくという災害に見舞われた日本を舞台にした話です。
漫画を読むような感覚で気軽に読めました。(←こういうのが「ライトノベル」っていうやつなのね?きっと)
ストーリーは、もうすでに塩害が始まってしばらくたったところからスタートします。
物語の終わりの方まで、塩害の原因を登場人物達は知らず、読者にも知らされません。
こういう何が起きているのかわからない感じって、私はどうしても911を思い出してしまいます。
テロだというのがわかったのはしばらくたってからだったので、それまでは「もうこれで終わり」なのか、それとも「なにかのはじまり」なのかわからない、明日が見えない感じがしていました。
まあ、いつだって明日は見えないんですが。当然。
読み進めて行くと驚いた事に恋愛ものでした。
タイトルと、設定と、表紙のデザインから私がイメージしていたのとはちょっと違った。
でも、この設定で恋愛ものというところがまた、(こういうのが「ライトノベル」っていうやつなのね?きっと)と思うのですが、そう???
結構楽しく読んでいたのですが、肝心のクライマックスが(ああ、そこをもっと細かく書いて欲しいのに!)(こういうところが読みたいのに!)と私が思うようなところが全部ざっくり飛ばされていてちょっと残念でした。
あと、一枚だけあった絵は、できれば無い方が嬉しかった。。。
読み進めて行ってあのタイミングで見ると良かったのかもしれないけど、なにしろ一冊の本の中に一枚だけある絵なので、読み始める前にぱらぱらっとページをひらいた時にいきなりもう見てしまい、読み進めながら(この話がどうやってあの絵になるんだ?)と、そればっかり気になってしまいました。
しかもぱっと見た絵をスペースシャトルと思っちゃってたから(塩害から逃れるために宇宙に行くとか?まさかそこまで飛躍する?)なんて思ってしまっていました。
絵がなければ妙なことを気にせずに読めたのに。
なかなか面白かったです。私は楽しみました。
日本では、どんな人がこういう本を買って読んでいるんだろう?
もし、このブログの読者の方で読んだ方がいらっしゃいましたら、教えて下さいね。
作家の方は女性なのですね。
私は男性だと勘違いして読んでいました。
もうかなり有名な作家さんなのですね。
また機会があれば他の作品も読ませていただきたいと思います。