私の部屋には少し古い時計があります。
その時計は1秒ごとにチックタックと小さな音がしています。
その音を頼りに、15秒ごとのある動作を毎日何度か行っています。
横になって、さぁ時計の音を聞こうと思っても、エアコンの音がしてたりすると、なかなか聞こえなかったりもします。
でもしばらく耳を澄ませているうちに聞こえてくるんです。
チックタック、チックタック
一度聞こえ始めると、こんどははっきりと聞こえ、音を聞き逃すことがなくなります。もちろん考え事をした時などは別ですが。
聞こえてしまえばはっきり聞こえるのに、最初はなかなか聞こえないことが不思議でした。
これには同じような経験があって、車に乗っていてタブレットから聞こえる人の声を聞いていて、なかなか聞き取れないでイラついたことがあったのですが、そのタブレットで日本語の歌を流したら、音量は同じようなものなのにこんどははっきりと聞き取れました。
その理由を考えたのですが、私が感じたのは「予測している」ということでした。歌の場合は次の歌詞を知っていて、次の言葉を予測できたので、しっかりと聞き取れたのだと感じました。
歌はゆっくりと発音するから、という理由もあるかもしれないのですが、ゆっくりでも聞き取れない時は聞き取れません。歌詞を読んで、あっなるほど! と分かった後で聞き直すと、こんどははっきりと聞き取れたりします。
なので、時計の音が聞こえ始めると、次のチックタックの音が予測できてしまうので、こんどははっきりと聞こえるんじゃないかなと思うようになりました。
その昔、英語の勉強をしようとして、映画のシナリオを手に入れて聞いたことがあったのですが、初めて聴いた時は何を言っているのかさっぱり分かりませんでした。
意味が分かるかどうかの前に、何の音を発音しているのかがさっぱりでした。
きっとこれは、まだ時計の音が聞こえないという状態にあったのかな、と思い直しています。
いまでも英語は聞き取れてはいませんが、ところどころで
What are you talking about
What's going on
などの、勉強して覚えたフレーズが出てくると、突然そこだけはっきりと聞き取れたりします。
音にしろ言葉にしろ、予測が難しいものってなかなか理解も難しいのかな、なんて思ったりしています。