マジックに於ける技術には大きく別けてふたつの種類があります。題名の通り、「物理的技術と心理的技術」です。

物理的技術というのは、マジシャンじゃない方にも分かりやすいと思います。いわゆる器用な手さばきのことです。

それとは別に心理的技術と言うのは、俗に言う「ハンカチを振っている間に何かする」というやつです。

実際には、そんなに単純な事ではないのですが、この表現は大きく間違ってもいないのです。間違ってはいないんですが、ひとつ欠けているのです。それは「時間」です。

つまり「観客がハンカチをハンカチと認識するまでの間に何かする」というのが正解です。

これは心理的技術のごくごく一部分なのですが、マジシャンですらこの事を正しく理解していないフシがあります。

横道に逸れました(^^;;

本題は物理的技術と心理的技術はどちらを先に学ぶべきか?という事です。

結論を言えば、物理的技術をある程度のレベルにしてから心理的技術を学ぶべきだと僕は思っています。

理由は、僕の経験上、物理的技術が荒いマジシャンは心理的技術も荒いからです。逆に心理的技術が高いマジシャンは物理的技術も高いです。

それは何故か?

物理的技術が高いと心理的技術は少しでいいからです。言い換えれば、心理的技術は物理的な余裕から生まれるからです。

また、心理的技術には時間が関係する場合も多く、物理的技術を淀みなく実行できる事が条件である場合もあるので、まずは、物理的技術を磨くべきだと思います。


久しぶりにマジックの濃い話でした。

(^^;;