結婚相談所から申し込んだ11才歳上力石徹に似た方とは既に交際終了とされたが、12月に入りクリスマスを一緒に過ごした。







話しは変わるが、つい最近、緊急事態宣言が適用される前に同い年の友人と洒落たレストランで会食して来た。





陶器のような白い肌と、サラサラのワンレン黒髪を持ち、目尻が長く特徴的なその友人は、

コロナが怖いと言って美容院にも行かないから、前髪だけが長くごっそり白髪となり、見た目はまるで人喰いババアだ。






ただのババアと人喰いババアが向かい合って取る食事、

せっかく可愛い人だから、なんだかいたたまれなくなって、


髪くらい自分で染めたらどうだ、カラートリートメントも出ておるぞと言うと、

皮膚が弱いから市販の薬剤だと荒れるかも知れないし、などと言うており面倒くさい。


まあ40を超えた女は、大抵何らかの持病があり漏れなく面倒くさい。














メインのプレートが運ばれてくると友人は、

プレートと共に私を写真におさめてくれた。


本来なら私も友人を撮ってお互い写真交換などするべきであろうが、友人があまりにババアであるから、撮ることもはばかられる。






そんな友人に近況を聞くと非常に幸せそうである。



















以前、私の婚活に刺激を受けてその友人も相談所に入ろうとしたが、

よくよく聞けば彼女には大学の頃から、彼女に想いを寄せておる男がおるのに、彼女と来たらそれを断り続けておると言う。




理由を聞けば、顔が嫌い。




確かに彼女はジャニーズのようなあどけない顔の男が好きだが、彼女自身が、失礼だがモテるタイプでも無い。





私は、もうお互い40過ぎであるし、

わざわざ相談所に入らなくとも追いかけてくれる彼がおるなら良いでは無いか、付き合ってみたらと、当時心から羨ましく言った。




すると、

確かにそうだと気付いた彼女の、その後の行動は早かった。





男に改めて告白させた後、

彼の地元のホテルがオープンセールをやっていると言い旅行を企画、

ついでと言いながら彼の両親に挨拶し、

その後都内の美術館へ行った時に、

偶然と言って自分の家族と対面させた。



それから結婚まで早かった。

彼女の伴奏で男は見事にクルクル踊った。




見事な演奏を終えた彼女が、今目の前にいる。





それで最近の写真など見せて貰っておるうちに、

彼女の家のリビングには旦那と並んでジャニーズのようなイケメンが写っておるから、

この男は誰かと問う。


すると、旦那の会社の後輩だと言う。





何でも、

彼は同じマンションの下の階に住んでおり、

独身でろくな食生活では無いから、よくこうやって晩飯時に自宅に呼ぶのだと微笑んでおる。







今、彼女は言わば、南ちゃんの地位を手に入れておった。

















そうか、それは良かったな。と私が笑うと、

姉さんのおかげです。と彼女がウインクする。


そうして2人幸せを確信し合うひと時であったが、見た目鬼ババアみたいであるから写真は絶対に撮らない。