結婚相談所から申し込んだ11歳歳上の力石徹に似た方との初デートで結婚前提のお付き合いとなるしかし、結婚相談所とはそういうものだ。




金子半之助の店には夜だというのに行列が出来ている。


私はあまり行列に並んで何かを食べるという事が無いから、こんなに人気がある店なのかとイベント気分で並び、前の者が動くとすぐ様詰める、食べ終わって出て来た者を英雄のように崇め、出て来た者はまだ並ぶ下々を横目に満足そうである。


ディズニーランドとかああいう遊園地は、まずは並び待たなければアトラクションに乗っても楽しさが半減するから不思議である。


つまり、並ぶと天丼の美味さも倍増するという訳か、考えたな金子殿。





しかし前を向いて並べば良いのに、時々後ろを向いたままの男などがいるが、あれは一体どういったポリシーなのか、知らない男の顔は気持ちが悪いから、前を向けそこの男と思うのだが私の念は非力な様で、男はぼんやりと後ろ向きだ。


連られて男の視線の先を追い、そこにある物を見ると私もあんな感じで一点を見つめたままとなるのだろうか。



私は致し方なく隣にいる力石の方ばかり向いていた、すると、力石が私の手をギュと繋いで来たから、まあ悪くもない展開である。


そこのぼんやりした男を足蹴にしておったが、人間というのは外に出れば何処かで誰かの役に立つものだ、そこの後ろ向きの方、そのままでおるが良い。




待っている間に力石は、結婚相談所で中国国籍の方から申し込みをされたという話しをしてくる。私は相談所で男性外国人から申し込みされた事も無いし、見掛けた事も無い。


敢えて言えばこのブログで外国国籍の男子から、友達になりたいとメールが来たのが初めてだ。


つたない日本語であったから、この私のブログのおかしな文字列をどのように解読されたのかが謎である。