大手結婚相談所から申し込みのあった

1歳年下笑顔がトム・クルーズ似の年収8000万の彼の父上からの手紙を受け取る。



自宅に戻りトム・クルーズから頂いたウェスティンの紙袋の中を開けるとリボンをかけた箱の中に

瓶に入ったジャムのセットと

ウェスティンデリのパンが入っている、



父上の手紙については正直読むのに勇気が必要であった、家の息子から手を引いてくれなどともし書いてあったら引くも何も、何も始まっていないのだから一体どうしたら良いのか。





手紙は和紙で出来ていた、

そこに小筆で書いたのかかなりの達筆で、

私の性格を表すような優しい味で全て美味しかったと弁当に対する感謝がしたためられており、文末は父上のフルネームで締められている感謝の手紙である、


律儀な方だが、

息子が結婚相談所で活動していると知っているのかこんな内容の手紙を受け取ったこちらは何となく期待してしまうぞお父上、とお呼びしても宜しいのか。




私はトム・クルーズに、

わざわざ父様の手紙まで頂き誠に有難うとLINEした、

もし彼が私であれば恐らく電話をかけたであろうが私はどうしても遠慮してしまう、相手の時間を遠慮無く拘束するのは苦手だ。


そしてふと何故彼は休日なのにスーツであったのかと考えてしまうもしや他の姫とお見合いした後では無かったのか、そして、



余裕無くいちいちそんな事を考える自分にも疲れる、これでは昔金持ちの男と付き合った時と同じでは無いか彼を考える余り、彼の一挙手一投足が気になって心に余白が無くなり自分で自分を雁字搦めにしてしまう例のあれだ。

もう42歳なのだから大人の余裕が欲しいのに恋に落ちると何故心のコントロールが難しくなるのであろうか。



と考える傍からトム・クルーズからLINEの返信が来てまだ読まない内に15歳年下の後輩(男)から電話がかかってくるから、無念だとイライラしながら携帯画面を睨んでしばし待つ、


電話に出れば長々と面倒であるから早く切れる事を祈るばかりだそして、

電話が切れると急いでトム・クルーズからのLINEの内容を読む私に、余裕なんかは一個もない。