大手結婚相談所から申し込みのあった

1歳年下笑顔がトム・クルーズ似の年収8000万の彼は

五反田から車で私の自宅に送ってくれた。




自宅に帰りトム・クルーズから渡された紙袋を開くと、

松坂牛のお弁当と千疋屋のプリンが入っている、金持ちは毎日こんな物を食べて育つのか。


彼は私のマンション付近に到着すると、ではまたとそのまま車を走らせ去って行き私は車を降りる前に彼に何かを謝りたかったが、謝るのも失礼になるのかと思い結局何も言えなかった。



自宅で食事を終えるとトム・クルーズに、食べる前の弁当の写真と共にご馳走様であった美味しかったとコメントを送る。

まさか食べた後の弁当の写真なんか送り付けられた日には相手にとってホラーであるからこれで良いのだと納得する、しばらく経ってから電話が鳴り見るとトム・クルーズからである。


彼は実家に寄って犬を連れて帰って来たと言いながら、

この子は今日家にお泊まりするのですが、時々おならをするのですと言って笑っているから、私は以前に映画館でおならが出そうになった時の事を思い出し、

あの時実はトム・クルーズに気付かれていてそれで犬を出汁にしてからかわれているのかと思い顔が赤くなるが、

どちらとも解らないから微動だにせずもう黙るしかない、まったく嫌な男だから、明日も五反田でお弁当を待っておるぞと言うてみると、

それは有りませんと即答される。



電話中トム・クルーズが、

結婚したら寝る前には必ずお風呂に入って欲しいと言うから、当然であると答えながらもドキドキする、

トム・クルーズとの結婚を夢見ても良いのかそれとも遠回しに、臭くて汚い物扱いをされているのか。