大手結婚相談所から申し込みのあった
1歳年下笑顔がトム・クルーズ似の年収8000万の彼には
私の挙動不審が気に入られたのか現在仮交際中である。
トム・クルーズからはあれから毎晩電話が掛かってくる、いつも長時間の一問一答だ下手すると1日2回掛かってくるし質問は以前と被る事もある。
最近の質問はトム・クルーズの両親は年金生活であるが一緒に住んだ場合面倒見れるかとか、私の年収はいくらで
何歳まで働く気であるのかなどで、
勿論問われれば親の面倒は見ると即答するが
面倒というのは何処までの範囲であるのか、
ご両親は現在二足歩行出来ておりますかなどはまさか聞く訳にはいかず。
自分の年収は正しく数字を答えるが何歳までと言われたら状況により結婚相手と相談して決めると答えるしかないのは辞めて欲しいのか続けて欲しいのか判断つかないからである。
そして様々な質問に対して何が正解なのか分からない永遠に続くクイズを解いている気分であるから、
とりあえず翌日にまたトム・クルーズから電話が来れば前日の回答は全問正解であったのだろうと判断出来るが、
夜に電話が来るから毎日ソワソワとして友人からの食事の誘いも断り真っ直ぐ帰宅する様になったのだが自宅であるのに携帯から目が離せないし何だか全く寛げない。
しかし電話により拘束される時間は長い、
私は画面の大きいiPhoneを使っているせいで重いしデカいし手が電話の形になって固まっているのを感じるそれで思い切って、
そんなに質問されるなら直接会って会話致そう
と提案するとトム・クルーズは、
では今週末昼からお会いしませんかとあっさり承諾する。
何処に行きたいか問われて私は婚活にありがちな美術館とか言うてみるとトム・クルーズは、
本当に美術館など行ってみたいのですかと聞き返してくる、まあそう言われたら美術館など1人で行った方が断然良い。昔の知り合いが、ブスに限ってイギリスと絵画に興味を持つのだと酷い偏見を言っていた事をチラリと思い出す。
それでは映画館にでも参ろうかと言うとトム・クルーズは、映画館は久々だと賛成の様子で、
もう私の方は長電話により電話が熱くなってきておりこれが耳元で暴発して死ぬのは嫌だから、
映画は私が予約致すので候補を挙げて後程LINE致すぞ
と言うと彼は納得した様子で電話を切る事が可能となった。
ようやく通話から解放されて一息つくともう時刻は25時、彼を失いたくは無い、
だがこれがこの先も続くのはキツい。