テニスサークルの打ち上げで合った
5歳年下の完璧なイケメンは
私を後ろから抱きしめると言った。
『寒いからそこのホテルに1時間半だけ行きませんか』
何だその中途半端な時間は
と驚いて私が言うとイケメンは
急ぎます頑張ります
と素敵な笑顔でガッツポーズ
いやそういう事では無い、
ホテル代は俺が出しますと言うておるがそんなのは当然であろうまるでここがフランスであるかのような軽さだが
私は最近鉄のパンツを履いたばかりの生粋の日本人だ
何故こんな下半身を甘やかしたままの遊び人とアバンチュールなホテルに行かねばならぬのか。
空からはまた雪がチラホラと降ってきている。
私は少し考えてから、
お主と寝る事は簡単であるが残念ながら私は婚活中であり相手に失礼であるからそういう事は止めておく
と言うとイケメンは、
それは勿体無い今のまだ綺麗な内に声が掛かる内に遊んでおけば良いものを
と言うが結局それはイケメン自身に向けられた言葉のようにも思える彼自身顔で遊べるのも若いうちだけ限度があると弁えているのだ結局そんな奴は皮を剥げば学ぶべき所も無い欲望だけの男であろうからそんな言葉で私の心は動かないそして、
本音であるか自信は無いが、
ホテルに誘われた事で私は、
男を退屈だと思ったのだ。
イケメンは分かりましたと諦めると
そのまま立ち去るかと思いきや黙っているから私は
済まぬなと彼の右側の短い髪にそっと触れそれを彼の耳にかける仕草をして2人軒下で降る雪を見上げ珈琲で手を暖めながら煙草を吸う。
遊びで寝ないと決まると後は同士のような親友のような雰囲気になるのは何故なのか
私はこの感じがとても好きだ。