後輩の紹介で会った広告マンからLINEが届く。大量の通知と共に電波に乗ってくるビリビリとした感覚。



嫌な予感と共にLINEを開くとそこには、私からのLINEは重いだとか纏わり付く様で嫌だとか、怒ったような彼からのメッセージの数々。


今まで重く大量のメッセージを送ってきたのはお主の方だと憤慨し手のひらから砂がこぼれ落ちるように容赦なくサラサラと彼への思いは私から去って行く。




放置しようかとも思ったがLINEを既読にした手前もあり私には言葉を返す権利もある。溜まっている想いは多々ある為スラスラとテキストに以下記入する。



"言うておくが私の方が1つばかり歳上である。人生の先輩に向かってその口の利き方は如何なものか、そもそも重いとか言うておるが我々は素より恋愛関係に無いであろう、そしてまた私の好きなタイプはお主とは真逆である"、と。



すると、あれ?とかおや?とか言う

LINEスタンプが送られてきて、恋愛関係に無いとはどういう意味か、好きなタイプとはどういう人かと矢継ぎ早に尋ねてくる。


腹を立てながら私は、好きなタイプは癒し系であるからどうぞご安心を、名作北風と太陽を大至急ご確認下さいと送信した。

するとしばらく間を置いて彼からは"では癒し系であれば此処ではなく別でお探し下さい"との返信。

何故か悲しくなった私は、今までありがとうご多幸をと送るとすぐにLINEをブロックして広告マンを私の世界から削除した。



そうした後で強い焦燥感に駆られて肩を落とす、相手を寝ずに見極めたとか言うてる場合では無い。



こんな事をしている間にもうすぐ齢40となる。

世間一般では初老と言われる歳だ、江戸時代であれば人が寿命を迎える歳だ。

明日死んだらこれで天命を全うしたなどと果たして言える人生であろうか。