KC3A0024.jpg 9月5日、歌舞伎座でのお仕事初日だった。何はともあれ無事終えることができ一安心。

 とにかく緊張した。一番緊張したのは、山台に座ってから幕が開くまでの時間。いざ座ってみると、
  「扇子ちゃんとあるよな」
  「前髪おでこにかかってないよな」
  「衿ヘンになっちゃってないよな」
  「歯磨き粉付いてないよな」
  「この唄本は“村松風二人汐汲”だよな」
  「腕時計なんてしてないよな」
  「懐にケータイなんて入ってないよな」
などなど、不慣れもあり、とにかくいろいろなことが気になって気になってしょうがない。失敗は全く許されないということが、理屈でも分かるし、その場の空気を読んでも分かる。特に「懐にケータイ」なんてその失態、顛末を想像しただけで恐ろしさの余り身震いする。あ~こわ。ゼッタイに携帯は楽屋に置いてきた、と頭で分かっていても「まさか」と何度も手を懐に入れて確認したくなってしまった。

 肝心の唄の方は、精一杯がんばりました。

 楽屋でのいろいろなことや、緊張感、終わった後の達成感など、単に舞台に出させて頂く以上にあらゆることが自分にとって刺激的。こんな経験が出来る自分は全く幸せ者。縁と運か、東京に来たことも、長唄を始めたことも、今のおしょさんとこに来させて頂くことになったことも、いい方向に導かれてきたな~とこのごろ感慨にひたっております。

 次の出番は明日9日(日)。