ゴールデンウィークを締めくくる5月8日に、両国国技館で始まった大相撲夏場所の初日を観戦してきた。今年1月の初場所以来2度目の大相撲観戦である。今回は15時頃には席に着き十両の取組みから観戦した。初日にのみ行われるイベント、「理事長挨拶(北の湖理事長)」、「優勝杯・優勝旗返還(横綱朝青龍)」も見ることができた。前回と同じく座ったのは椅子席Cで2階の一番後ろなのだが、やはりそれでも十分に楽しかった。土俵はちゃんと見えるし、力士達が立会いでぶつかるときの音や声は生で聞こえる。

sumo_175_1s.jpg幕内力士土俵入り

 今回は日本人大関の取組みに特に注目していたのだが、3人とも白星を挙げてくれた。魁皇と栃東は危なげない取り口であったが、カド番の千代大海は前に出る彼らしい相撲ではあったもののやや土俵の上をドタバタし、見ているほうをハラハラさせた。しかしとにかく勝ったので良し。
 横綱朝青龍は言うまでも無く白星である。対戦した愛知県出身で私と同い年の小結琴光喜は、朝青龍の立会いからの素早い出足を食い止めていったんは押し返したかと思ったが、直後に落ち着いていた横綱に突き落とされた。この日の最も会場が沸いた取組みがこれで、短い取組みではあったがこの琴光喜に会場中が一喜一憂した。大半の観客は琴光喜を応援していたように思うが、これだけ観客が沸くのはやはり横綱朝青龍の強さもあってのことだ。
 それにしても空席が目立った。終わり頃には升席の大方は埋まっていたが、椅子席は最後まで半分は空いていた。夏場所の初日に満員御礼が出なかったのは2年ぶりとのこと。今それだけ大相撲の人気が落ちているということだ。若貴ブームの全盛期では、大相撲観戦券と言えば発売当日は行列ができ、椅子席までもが売り切れるほどのプレミアチケットだったらしいが、それも今は昔の話である。
 このことからも、昨今の大相撲人気低迷の原因は歴然としているのだ。圧倒的な強さと、カリスマを兼ね揃えた日本人力士がいない、これに尽きる。唯一の横綱がモンゴル人であり、これまたべらぼうに強い。しかもヒール的ではあるがカリスマも備えている。いちばん最後に「なぜ懸賞を貰うときの手刀を左手で切るんだ!」程度のちっぽけな非難を浴びせ終えたら、いよいよあとは誰もが開き直って朝青龍のこの強さを称賛する事しかできないのが今なのである。何と言おうとも、去年は6場所中5場所を制し、引き続いて現在3場所連続で優勝しているのである。今の幕内で朝青龍に引けをとらない横綱に成長しそうな日本人力士は・・・厳しい。かろうじてカリスマで高見盛が勝っているくらいのものだ。今場所もやはり朝青龍の横綱相撲だけが際立つのだろうか。