子どものピアノについて

練習が進まない理由ごとに書いて来ました。

今回は5回目、最終回です。


※小学生までのお子様が習う場合を想定しています




ピアノの練習が進まない理由 その3 


◎環境による理由


4. 楽器の種別



ピアノの部類に属する楽器には、

種別ごとの特性があります。



初心者向きのもの

様々なジャンルの音楽を様々に楽しめる多機能なもの

芸術としてのクラシック音楽を追求できるもの



自分に合った良い楽器を選んでいますか?




【説明】

どのレベルまでどのように習わせるか?は

小学生のうちは、まだ漠然としているかもしれません。



ウチの子は、才能があるだろうか…


いつまで続くだろうか…



先のことは分からないので、

とりあえず、キーボード、電子ピアノで様子を見よう、

というご家庭が多いかと思いますが

楽器のレベルまでしか

上達することはできないので

子どもの成長に伴って、使う楽器も

グレードアップしていかないと

練習してもつまらなくなってしまいます。




【楽器の特性】


・初心者向けの小さなキーボード

鍵盤の数が少なく、鍵盤そのものが軽いので

幼児さんや、シニアの方など、

指の力が弱い方が楽しんで弾くのに向いています。

コンパクトで持ち運びもしやすいですが

両手でメロディーと伴奏が弾ける小学生には、 

鍵盤(数、重さ、幅、動き)に不足が感じられます。



 

・電子ピアノ、88鍵あるキーボード

上位機種ほど弾いた感触が本物のピアノに近いです。

また、電子楽器ならではの機能が多く内蔵されています。

弾くと予めサンプリングされた音が出る仕組みで、

弦をハンマーで打つアコースティックピアノとは

発音の仕方が全く異なります。


多機能ならではの便利さ、面白さがある一方で、

自分なりの表現を工夫しようと思うと、うまくいきません。





・アップライトピアノ、グランドピアノ

ピアノ線と呼ばれる金属弦が張ってあり、

88個の鍵盤、それぞれにアクション部品、ハンマーがあります。

鍵盤を弾いた瞬間、指の動きに忠実に

ハンマーが弦を打ち、弦が振動して音が鳴ります。

自分で音色を工夫できる奥深さがあります。





【考えてほしい、ピアノを習う意味】

ピアノは、目、耳、頭、指、足(ペダル)を

同時に使いながら全身で弾くので、

身体と心へ及ぼす影響、刺激が莫大です。


音感、リズム感を養い、

楽譜の知識、音楽の素養を身に付け、芸術に親しむ、

本番までの計画性、貴重なステージ経験を学ぶ、

何より弾けるようになれば楽しい、等など…




ピアノを通して音楽の基礎を身に付ければ

後々、ピアノだけでなく歌や他の楽器

様々なジャンルにも応用でき、

世界が広がって行くことでしょう。





【まとめ】

将来、子どもが、

どのような方面に進もうと対応できるように、

先ずはピアノの基礎をきちんと身に付けることを

お勧めします。



楽譜のきまり、指使い、美しい音の出し方などを

正しく身に付けておけば

他の楽器やジャンルに進むとしても

大きな強みとなることでしょう。



定型や原則を知ることで、

応用やアレンジができるのだと思います。




時代と共に、世界は大きく変化し

人々の価値観もそれぞれとなりました。


クラシック音楽とポピュラー音楽を

縦横無尽に行き来するピアニストもいます。



何が良くて、何が悪いということはありません。




「上達に見合う良い楽器」を選び

練習して頂けたらと思います。



ピアノを習って音楽の世界に足を踏み入れ、

その楽しさの虜になったら

どんなに豊かな人生を送れることでしょう!










◆小髙ピアノ教室

ホームページ