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~ポーリッシュポタリーの絵付けを日本で~
自分で作る
ポーリッシュポタリーの世界
★.*・日本ポーリッシュポタリー協会・*.★
代表 新宅 理恵子
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こんにちは☆
今回は、陶芸下絵付けに使用する下絵具について少しご紹介したいと思います。
下絵具にも、様々な種類やタイプがあるんです。
いざ絵付けをやってみよう!と思ったとき、
「あれ?絵の具って、何を使うの?」とか
「え!粉末なの?チューブもある!お!液体もあるじゃん!」
「でも、何が違うんだろう?」
など、疑問がたくさん出てくると思います。
そこで、下絵具の種類と比較、下絵具を選ぶときの注意点(下絵具選びで大切なこと)についてお話します☆
下絵具の種類と比較
陶芸に使われる下絵具には、大きく分けて粉末タイプ、チューブタイプ、液体タイプがあります。
粉末、チューブ、液体の異なる点
使いやすさ(手軽さ)の違い
濃淡の表現可否
カラーバリエーションの違い
価格の違い
保存可能期間の違い
では、少し詳しく
使いやすさ(手軽さ)の違い
それぞれの違いとして、一番違うことは、使いやすさだと思います。
これは言うまでもなく、液体下絵具が一番使いやすいですよね!
粉末下絵具
乳鉢を使って練って水で溶いてから使う
チューブ下絵具
水を足して調整してから使う
液体下絵具
そのまま使う
当然、液体下絵具を使いたくなります(笑)
ただ、そう単純ではないんですね。
なぜか?
それは、綺麗に濃淡をつけることができるかどうかが関係あります。(同じ色でも、濃く表現したいところと薄く淡く表現したいところとありますよね!)
濃淡をつけることができるかどうか
粉末下絵具(特に呉須と言われるもの)
水で溶いて濃さを調整し、薄めても 、焼き上げたときにちゃんと発色する
(たとえ一色使いでも、淡~濃と表現ができる)
チューブ下絵具
あまり薄めると、焼き上げたときにうまく発色しない可能性あり(薄い色を表現することが難しく、一色で色の濃淡をつけることができない)
液体下絵具
あまり薄めると、焼き上げたときにうまく発色しない可能性あり(薄い色を表現することが難しく、一色で色の濃淡をつけることができない)
なるほど!
じゃあ、粉末もいいかな~ と。
それもそう簡単ではないのです(笑)
それは、カラーバリエーションの違いにあります。
カラーバリエーションの違い
粉末下絵具
カラーバリエーション少ない
チューブ下絵具
粉末よりは多め
液体下絵具
豊富!!
ここに来て、再び液体下絵具が魅力的に思えてきましたね(笑)
でも、使い勝手が良くカラーバリエーションも豊富な液体下絵具ですから、お値段もしますね。
価格の違い
当然、使い勝手が良くカラーバリエーションも多いチューブや液体のほうが高くなります。
液体下絵具 > チューブ下絵具 > 粉末
やっぱり、便利なものほどお金がかかるんですね。
保存期間の違い
保存に適しているのは、粉末タイプとされているようです。
とは言え、粉末タイプは湿気などに気を使わなければならなそうですよね。
なので、私は、あまり保存期間(使用期限が長いかどうか)は気にしていないですね。
下絵具を選ぶときの注意点
粉末、チューブ、液体それぞれの比較が終わったところで、共通の注意点について書きたいと思います。
絵具選びで大切なこと①
粉末、チューブ、液体、いずれにしても、酸化用・還元用・酸化/還元両用タイプがあります。
仕上がりの好みによって、どちらを選ぶか決めるといいと思いますが、電気窯を使用する場合は、酸化焼成のみです。
※酸化・還元
焼成には、「酸化焼成」と「還元焼成」と二種類あるんですね。
酸化焼成
窯で焼くときに、酸素を吸わせて焼く方法。
仕上がりがクリアで、色合いがくっきりとした作品になります。
還元焼成
窯で焼くときに、酸素を制限して焼く方法。
少し渋めの作品に仕上がり、色合いの変化などを楽しめます。
ちなみに、日本ポーリッシュポタリー協会のポーリッシュポタリーデザインは、酸化焼成で焼いています☆
絵具選びで大切なこと②
それぞれ(粉末下絵具もチューブ下絵具も液体下絵具も)、様々なメーカーから様々な種類のものが販売されています。
そして、商品によって、焼成温度も異なります。
焼成温度の違いが、作品にどう影響するかというと。
ズバリ、
焼成温度が高ければ高いほど、強度があり丈夫な器(食器)を作ることができます。
そして、微妙な色合い(薄ピンクや薄紫など)ほど、高い温度に耐えられません。
なので、カラーバリエーション豊富だ~!と思っても、色によっては焼成温度を低くしなければならなかったりして、そうすると強度という意味においては、妥協をすることになります。
絵具選びで大切なこと③
そして、「有鉛」か「無鉛」かということもチェックが必要です。
絵具によって、有鉛か無鉛か異なります。
口をつけるマグカップなど、食事に使う食器を作るのであれば、害のない「無鉛」タイプを選ぶ必要があります。
装飾品などの作品であれば、有鉛でも問題ないですね。