三姉妹の末っ子りりは、ドラベ症候群。
5歳5ヶ月です。母が日々を綴ります。

続きです。

事細かに書いているのは、自分への覚書も兼ねているので、お許しくださいね。


その後、大学病院に向かうと、先日からお世話になっている先生と3人の歯科衛生士さんが準備してくださってました。

そして、みんなでりりかを押さえ付けて、昔ながらの方法で、口の中に四角い固い板のようなものを入れ、手元のカメラでレントゲンを撮りました。何度も何度もやり直し、りりはもちろんギャン泣きです。


そして、どの歯を抜歯すべきかの判断をしてくださいました。

「お母さん、残念ながらレントゲンがぶれて、しっかりしたことはわからないのですが、転んで欠けた前歯1本、奥歯の虫歯2本の、計3本は抜いたほうが良さそうです。その旨を、口腔外科の先生にお手紙書きますね。」と、説明書を書いてくださいました。3本も抜かなくてはならないのか…ごめん、りり。更に、他に虫歯の初期のようなものや気になる歯もあるらしく、それらは術後治療にチャレンジしてみようということでした。


数日後、てんかんのかかりつけ病院の口腔外科を受診。すると、先生が思いがけないことをおっしゃいました。「7本抜歯となると、今後大人の歯が生えてくる時に隙間がうまく確保できず、歯並びに影響があるかもしれないよ。」と…え!7本!!!


大学病院の先生には「3本と聞いています!7本も抜歯しないといけないのですか?」と私。

「説明書にそう書いてありますよ。でも、虫歯が進行してない歯ぐらいは治療できないのかな…できなくても、騙し騙し大人の歯が生えるまで温存していくという方法もあると思うけど。」と…。


そもそも治療ができないと一度は断られたし、歯を残すと治療をしなくてはならないから、抜歯で解決しようとしたのかななどと、その説明書を書いた大学病院の先生に不信感が生まれました。


ですが、素人の私には何が正しいのか判断できず…口腔外科には全身麻酔での手術は早くとも来年の2月と言われたこともあり、少しでも早く解決してあげたいと予約を取りました。


家に帰り何度も何度も考え、どうしても納得がいかず、もともと通っていた歯科医院の先生に相談に行きました。

「抜歯の手術までまだ日にちがありますので、1本でも残せるように治療をしてくれませんか?」とお願いしました。「泣いても構いません。7本も歯がなくなったら、せっかく食べれるようになったごはんも困ります。お願いです。」と。


先生は「お母さん、てんかんでなくても知的に問題がなくても、治療を嫌がり難しい子供もいます。そういう子は、もし歯が腫れて痛くなってもお薬を使って、腫れをひかせたり、上手に治療ができるようになるまで、通ってもらったりしてますよ。」と、そして「虫歯の状態は、ちゃんと治療ができる子であれば、7本全てが治療で抜歯する必要はないです。」とも言われ「お母さんのお気持ちはわかりました。どこまでできるかわかりませんが、また少しずつ慣れさせながら治療ができるようにやっていきましょう。」と言われ、通院再開しました。


再開初日、40分もの時間を割いてくださり、いつものように歯磨きやフッ素を塗り、器具を触らせてもらったり、とにかく優しく歯医者さんに慣れるような診察をしてくださいましたが、やはり治療することなく、次の予約も2.3週間後にと言われ、もどかしい気持ちで帰りました。


その頃、SNSで同じドラベのお友達が、歯が腫れてしまったので、泣きながらも虫歯の根幹治療をしているという投稿を見ました。


りりも抜歯手術までの2.3ヶ月で少しでも歯を残す治療ができるはずだ!してくれるところを探そう!そう思い、市内で障害児治療をしている病院数件に電話しました。ですが、状況説明すると、大学病院に断られた患者さんはうちでは無理です。と、診察することもなく、何軒もの歯科医院に断られました。電話がいけないんだ、直接行って話してみよう!と、受付に足を運んだりもしましたが、ダメでした。もう他に障害児歯科を謳っているところは見つけられず、半ば諦めながらも地域の歯科医院に電話をかけました。


数日かけて、やっと「ひとまずいらしてください。診てみますね。」と、言ってくださった歯科医院を見つけることができました。

やっと、やっと道が開けました。


気が付いたら、おうちの前の公園の木々の紅葉が始まっていました。

とはいえ、診察してもらえる約束を取り付けただけで、実際に診てもらっても治療ができるかはわかりません。


その時の私にできることは、ネットで情報を検索する他は、もう神頼みしかありませんでした。


長くなりました。もう少しだけ続きます。