*愛娘りりは、ドラベ症候群。歳の離れたお姉ちゃんふたりと、仲良く暮らしています。日々を母が綴ります。*

りりの初めての発作から、9ヶ月が経ちます。
この9ヶ月で、我が家の生活は一変しました。

我が家の子どもは、この夏で18歳になる長女、春に5歳になった次女、そして先日1歳になったりりの三姉妹です。

次女が生まれた時、13年間ひとりっ子だった長女からしたら、想像もしなかった毎日に変化したのだろうと思います。
それから4年間みんなが姫のように可愛い可愛いと育ててきた次女も、りりが生まれてその立場を譲ることになりました。
発病してからは、さらに我が家の優先順位が変わりました。

きょうだいが生まれると、いくつになっても赤ちゃんかえりするとか、よく聞きますが、我が家のお姉ちゃんたちはそんなことはなく、どの時でもすぐにその環境を受け入れ、自分より小さな存在に無償の愛を注いでくれています。

それは、親としてとても嬉しいし、誇らしいことではありますが、どこか心配になる時もあります。我慢しているのではないかな、いい子を演じてるんではないかな、と。

実は、私も病児のきょうだいでした。

ふたつ違いの妹は、小学校4年生で10万人にひとりの病気を発病しました。6年生だった私は、突然母と妹が1ヶ月の入院となり、忙しかった父はあまり家にいなかったし、同居の祖母とふたりで過ごしたことを覚えています。

私は、その当時のことを思い出すと、ひとつだけはっきりと感じた気持ちがあります。
それは「代われるなら私が代わってあげたい!」という気持ちです。なんだかとっても優しくて、お利口なお姉ちゃんみたいですね。笑
たしかに可愛い妹の病気を私が代わってあげたいという気持ちは強くありました。けれど、もしかしたら無意識に母親の愛を一心に受けている妹に嫉妬していたのかもしれません。(当時も今も本人はそんなつもりは一切ないですが…)

でも、私が覚えている限りでは、妹が病気で自分自身が寂しい思いをしたとか、辛かったという思いはひとつもありません。とにかく、苦しんでる妹を見るのが悲しいというか、悔しくて、なんで私の妹が!と神様を恨んでいたことはありました。

私がそんな気持ちになれたのは、母の配慮と家族の協力があったのだろうと思うし、何より妹がとても強くて、周囲の人に弱音を吐かず、淡々と病気と向き合っている姿を見せてくれていたからだと思います。そんな妹のことを尊敬しているし、何も出来ないけれど、今も心から応援しています。

そんな自分の経験から、お姉ちゃんふたりにも、りりの病気に対して、応援してほしいなって思ってます。

りりは、りりの人生をゆっくりでも歩いていけるように、私たち親は道筋を作ってあげたいと思っていますが、それをお姉ちゃんふたりにしてほしいとは思っていません。
何もしなくてもいいんです。
ただ、きょうだいとしてお互いに応援しあえる関係でいてほしい。そう願っています。

母が私に接してくれたように、私は娘たちに接することができているのだろうか。
時折、はっと気が付きます。

この夏、りりがいて一緒に経験できないことは家族みんなで協力して、お姉ちゃんたちにしてあげたいと考えています。それは、りりの願いのようにも思います。もちろん、りりにもできる限りの経験はさせてあげたいです。

娘の病気は辛いです。本当に憎いです。
でも、悲観的にばかり感じたくないのです。

この病気になったことで出会った素敵な人たち、この病気になったことで知ることのできた世界。
その全てが、それぞれの力となり、強くて優しい気持ちに育ちますように!