新たにP-32Dのクリーニングをすることになったので、1本駆け足で作業の様子を撮ってきました。
多分現行の他のピアニカにも応用できると思います。
■分解手順
①カバー裏4つのネジを外し、カバーとサイドカバーを外す
②空気室にある4つのネジを外し、空気室とパッキンを外す
③リードプレートにある小さいネジを外して、リードプレートとシートパッキンを外す
④鍵盤バネを外して、キーを全部外す
ここまでで全部です。外さないものとしては
・唾液抜きボタン(破壊しないと外せない構造なのでそのままにします)
・フレームのフェルト(キーを押し下げた所で当たるクッション。これもそのままです)
です。無理やり外してダメにしないよう気を付けましょう。
外した時にネジやバネが別途出てくるのですが、これらは
・白鍵バネ
・黒鍵バネ
・カバー&空気室ネジ
・リードプレートネジ
で分けて袋に入れておくと作業が格段にはかどります。
■クリーニング方法
①長辺40㎝を超える水張り用容器に水を入れる
②その中にクリーニング液を入れる
③付け置き30分(リードプレート、シートパッキンは付け置きをせず手で洗う)
④流水+ブラシで洗う
⑤水分を拭き取る
いつもはクリーニング液として哺乳瓶用のものを使っています。今回は父から預かったもので具合が良かったのでそれにしていますけど、どちらもアルカリ性のものですね。
洗う時はこんな感じで使い古した歯ブラシを使ってゴシゴシします。
リードプレートは付け置きで洗おうとするとリードが曲がるので別に手洗いします。シートパッキンは形が変わってしまうし洗浄液をそのまま吸ってしまうので、こちらは洗わずにそのままですね。
■組立方法
分解と逆の手順です。今回色々写真を撮ったのでご確認ください。
分解時の写真より組立時の写真があった方が安心感が高いと思います……。
①黒鍵を付ける
白鍵黒鍵全部付けてからバネを付けてもいいのですが、手作業だとこちらの方が考えなくていい分楽なので黒鍵から付けていきます。黒鍵は全て同じ形状です。
ピアニカは白鍵と黒鍵でバネが違います。左が黒鍵、右が白鍵用なのですが、混ざると分かりにくいので分解した時点で分けておくと楽です。
取り付け用の道具は色々ありますが、面倒な時にはピンセットを使うことがあります。本当はフック状の工具でパチンパチンと嵌めていきたいところです。
②白鍵を付ける
次は白鍵。黒鍵をバネで固定した後でも付けることが出来るので楽です。
どれがどのキーかは、裏を見れば刻印が入っているので分かりやすいです。記号の通りに付けていきましょう。
なお音名のアルファベットのあとに番号が入っていますが、これは金型の取り番号で必ずどこの場所にどの番号を入れないといけないというものはありません。
鍵盤組立完了!次は裏を向けてリードプレートを取り付けます。
③リードプレート、シートパッキンを付ける
リードプレートがデリケートな部品なので、なるべく触るのは最小限にして空気室でガードしたいです。なので先にリードプレート→鍵盤ではなく、鍵盤→リードプレートの手順にしています。本来はリードプレートを付ける前にアゲミを見て、付けてから調律をして空気室を取り付けます。
シートパッキンは、名前の通りシート状のパッキン(空気や液の漏れを防ぐ部品のこと)です。ピアニカの他、現行メロディオンでも37鍵以上のものに採用されています。これをフレームとリードプレートとの間に挟みます。
形状は、フレームに開いている四角窓と同じになっているので合わせるようにして付けましょう。
もしシートパッキンが縮んでいる場合は、水で湿らせて伸ばしたりします。
まずは位置固定。2枚のリードプレートのそれぞれ上の角と分割部分の3つを取り付けます。写真では低音側と分割部分のみ写っていますが、高音側にも1つネジを入れます。
リードプレート位置は右(低音側)の写真での上辺に合わせるようにすればいいと思います。
全部ネジを入れました。次は空気室の取り付けですね。
④空気室を取り付ける
空気室パッキンを先に取り付けます。上手く溝に入れるようになっているのですが、ケンハモ愛好家の中では嫌われているパーツですね。
何が問題かというと、このパッキン縮むんですよ。なので付け直すためには千切れるリスクを覚悟してゆっくり伸ばさないといけないんです。で伸ばしすぎたら時間置いて縮むのを待って……という、ピアニカの中で2番目に面倒なパーツです(1番目は分解できない唾液抜き周り)。
丁度写真の位置が理由で左右が非対称になっています。向きに気を付けましょう。
溝にはめ込みました。この後に空気室の取り付けです。
空気室にも向きがあるので気を付けてください。
単にパーツを当てて、4つのネジで留めるだけですね。
ちなみに空気室ネジはカバーネジと共通です。
⑤音鳴り、息モレ確認(調律をする場合はここで)
この時点で息モレが無いか、全ての音がきちんとなるかを確認します。
カバーを付けて漏れてる!とか音が鳴らない!とかだと外すの面倒ですもんね。
⑤カバーを取り付ける
カバーの前に、手バンドを付け直します。
カバー表側から手バンドを入れて長穴に円筒部分を入れればOKです。
カバー組立後は入らないようになっているので、先に手バンドは入れてください。
あとはカバーの組立ですね。カバーへ鍵盤を、鍵盤根元側からはめ込みます。
その後サイドカバーを嵌めて裏に返しましょう。
裏のネジ穴計4つにネジを入れて固定します。
そして組立完了!!こんな感じで1つ1つレストアしてます。
写真にすると結構大変なんですが、実際の作業は外して外して組んで組んで……というシンプル作業なのでそこまで苦ではないと思います。これが何本もあると大変かもしれませんが……。
■おまけ
今回買ったものの中に除光液で文字を消そうとしたものがありましたよ!!!!!!
これはまた後日投稿しようと思います。



















