
昨年と違って、昨晩は暖かかったです。
この時期、冷たい空気の中を歩くのもいいものですし、雪景色も美しいのです。でも散策するとなると、やはり過ごしやすい方がいいですよね。

今年は、大河内山荘庭園からお伝えします。

竹林を越えた先(上)にあります。
大河内山荘庭園は、昭和の時代劇スター、俳優の大河内傳次郎(1898-1962)が、別荘として造営した回遊式の庭園です。
昭和6年(1931)、傳次郎が34歳のときから、この庭の造営を始めたそうです。以後、64歳で亡くなるまで、30年をかけて、庭師・広瀬利兵衛とともに、造り上げた庭だそうです。映画出演料の大半を注ぎ込んで造り上げた美の結晶、執念の庭と言うべきでしょうか……。
まずは、中門から大乗閣のまわりを歩きます。

建物がライトアップされていました。
大河内傳次郎――知らない?
丹下左膳――なお分からない?
阪東妻三郎、嵐寛寿郎、片岡千恵蔵、市川右太衛門、長谷川一夫と「時代劇六大スタア」と呼ばれた――誰も知らない。「嵐」なら分かる?
別荘であった頃は、片岡千恵蔵、高峰秀子、山田五十鈴、京マチ子ら、傳次郎の共演者がここを訪れました――その人なら《あの映画》のDVDで観たことあるかも?
なかなか、昔の映画や時代劇の話をしても通じないのですが、そんな映画俳優が造った「昭和の名庭」です。
★↑この「昔」は、およそ50年あまり前のことです。

昼間、通常に入園(拝観)しますと、入園(拝観)料が1,000円必要です。嵯峨嵐山で他にも目的地がある場合は、1,000円はハッキリ言ってイタイです。
★その分、お抹茶とお菓子をいただくことができます。また、昼間ならではの絶景を堪能することができます。
しかし、この嵐山花灯路の期間中、夜間特別開館が実施され、庭園がライトアップされます。しかも、入園(拝観)料は500円と、リーズナブルです。昼間の半額です。そのためお抹茶とお菓子のサービスはありません。
これまで、大河内山荘庭園を通り過ぎておられた方も、どんな所か、この機会に1度見ておかれては如何でしょうか。
※"お抹茶席"が目当ての方は、ゴメンナサイ!

それから、昼間でもそうなんですが、坂道をけっこう歩きます。
※申し訳ないですが、バリアフリーではありません。
夜間は足元が危ないので、歩きやすい靴で入園してください。

道端には石造物が置かれ、庭園に趣を添えます。

持仏堂です。お寺ではありませんが、仏さまがおられます。

茶室・滴水庵です。

ここから、坂を少し登ると、桂川(保津川)の流れを眼下に望む嵐峡展望台があります。
残念ですが、夜間は暗いので川は見えません。でも、水の流れる音はよく聞こえます。昨日は昼まで雨が降っていましたので、桂川(保津川~大堰川)の水量はかなり多かったです。それだけに、水流の音はよく聞こえていました。
もう、ほとんど散ってしまっていたのですが――。

一部、紅葉が残っている木が、ライトアップされていました。
今年の《変な気候のせい》でしょうか?
嵐山花灯路2015の各会場、至るところで紅葉が見られました。こんな年は、珍しいですが、ある意味"ラッキー"です。
紅葉は、足元でたくさん見られました。

紅葉の絨毯〈じゅうたん〉が、あちこちで見られました。

東の嵐山、遠くは比叡山、西の保津峡を借景にした回遊式の庭園です。
やはり、比叡山を眺めるのは、京都のお庭のお約束です――今まで幾つか見てきましたが――。
そして、西山から比叡山を望むと言うことは、庭園内各所から京都市内を見渡せるのですね!

大都会の明るい夜景をご覧になられている皆さまにとっては、京都市内の夜景は物足りないかとは思います。

そんなに明るくないですから……。
それは、それ……。
庭園のライトアップとともに、京都市内の街灯りを楽しむのも、嵐山花灯路の一つの楽しみとも言えます。
おそらく一番高い所に建てられた月香からの市内の眺めは、格別です。
――ここは、「月を見る」ために設けられた席です。

天気がもう一つでしたので、はっきりとは見えませんが、"うっすら"東山の稜線が見えますでしょうか?
中央やや左、双ケ丘の上の高い山が比叡山、その右のやや高い山が大文字山(如意ヶ嶽)です。
※ここからの写真をたくさん撮ったのですが、枚数の都合で1枚だけです。
と言うわけで、大河内山荘庭園から下ります。

きれいな絵はがきを1枚いただきました。
常寂光寺前から、野宮神社、渡月橋を経て食後のお散歩は終わりました。
それにしても、嵐山花灯路を見に来られる方が増えましたね。昔は、平日の夜など、人通りはなかったのですが……。
★↑この場合の「昔」は、たった10年くらい前のことですよ!