久しぶりの入院だった
乳がんの手術以来だから 9年ぶりになるかな
病室のベットに横たわると まっすぐ天井の模様が目に入ってきて
あぁ、入院したんだと思った
担当の看護師さんに 肝生検は痛いかしらと聞いてみた
若い看護師さんだったが 首をかしげて 「みなさん あまり痛いと言われません」とおっしゃる
ちょっと気持ちが楽になる
通常は左手に入れる点滴を わたしは左乳がんの手術後のため 右手に点滴を入れてもらって
検査室までベットごと下りた
廊下の天井をずっとみていると なんだか死んだ人みたいで ちょっといやだなあと思った
検査室に到着すると 先生はもう待っていらっしゃって
またたく間に 体にモニター類がつけられ 肝生検ははじまった
右の脇腹を消毒される時は ひんやりと冷たくて くすぐったかった
局所麻酔は針を刺す皮膚の表面と内部と 2回にわけてあった
先生はエコー画面をみながら
「ぽーさん、息を止める練習をします。息をすってー、はいてー、はい、その状態で息をとめて下さい」
息を止めた状態で針をさすらしい
そして 本番
右の脇腹から 冷たい針が体の奥深く鋭く進入してくるのがわかる
うぅー・・
痛みは数秒続いた
「うまくとれましたよ」
先生は透明な液体が満たされた 筒状のケースを手にもっていて
その中には 赤い色の棒状の肉片が ぷかぷか浮いていた
うまく組織が取れて よかった
肝生検はあっという間に終わった
その後ベット上で3時間安静にしたが
時間がなかなか経たなくて 本を読んで過ごした
結果がわかるのは来年
終わってほっとした
元気に動けることはいいなぁと思った
