ベアなゲイと恋愛中!
実家の離れに住んでいた祖母は、自分が高校生のときに亡くなった。 離れはモダンに改築されて、わずか半年足らずだが姉のI度めの新婚生活の巣となり、それが破綻したあとはピアノ教室として使われた。 じゃあ、さっきの天井は。 もしかして。 もしかして俺-死んだ?そろそろと顔をだしてみる。 正面に本棚があり、右側は無地の襖だった。 左手の壁の窓からは、芸術写真をはめこんだような樹々の緑が見えた。 祖母の家ではない。 そして、どうやら生きてる。 なんじだ、と思い、腕時計が手首にないのに気がついた。 枕もとに置いてあった。 後ろの壁を見たら、夕べ着ていたジャケ″トが、きっちりとハンガーにかけられてぶら下がっている。 とてもまずい事態になっている。 本能的にそう感じた。 襖の向こうで足音が軋んだ。 祐司が身がまえたのを察知したか、迷うような間をおいてから襖は開けられた。 「おはようございます」祐司は黙っていた。 保健所に連れてこられた犬か何かになった気がした。
実家の離れに住んでいた祖母は、自分が高校生のときに亡くなった。 離れはモダンに改築されて、わずか半年足らずだが姉のI度めの新婚生活の巣となり、それが破綻したあとはピアノ教室として使われた。 じゃあ、さっきの天井は。 もしかして。 もしかして俺-死んだ?そろそろと顔をだしてみる。 正面に本棚があり、右側は無地の襖だった。 左手の壁の窓からは、芸術写真をはめこんだような樹々の緑が見えた。 祖母の家ではない。 そして、どうやら生きてる。 なんじだ、と思い、腕時計が手首にないのに気がついた。 枕もとに置いてあった。 後ろの壁を見たら、夕べ着ていたジャケ″トが、きっちりとハンガーにかけられてぶら下がっている。 とてもまずい事態になっている。 本能的にそう感じた。 襖の向こうで足音が軋んだ。 祐司が身がまえたのを察知したか、迷うような間をおいてから襖は開けられた。 「おはようございます」祐司は黙っていた。 保健所に連れてこられた犬か何かになった気がした。