あまりに衝撃的な内容から映像化は難しいとされていたこの作品が、連続ドラマになりました。

その第一話の完成披露試写会がグランフロント大阪ナレッジシアターで行われました。
※特別の許可を得て写真撮影しています。
登壇したのは
主演の中山優馬さん(ジャニーズはWEB映像NGなんです)
そして、脚本も手掛けた瀧本智行(たきもと・ともゆき)監督
司会進行はプロデューサー。岡野真紀子さん。

<ストーリー>
「僕を死刑にしてください」2016年3月、殺人犯として勾留されている20歳の端爪北斗は、国選弁護人の高いにそう語る。両親から激しい虐待を受け愛に植えた少年時代を過ごした北斗は、やがて、養護施設に入ることになる。そこで里親となる近藤綾子と出会い、初めて『愛』を知る。少しずつ変わっていく北斗。
しかし、運命のいたずらは彼を解放してくれなかった。孤独な青年はなぜ、殺人犯となったのか。数奇な運命に翻弄され、残酷な日々を過ごしてきた北斗に下る「審判」とは・・・

登壇後中山優馬さん、上着からおもむろに青いWOWOW眼鏡を取り出し、その眼鏡をかけてご挨拶。「このたびは「北斗」を皆さんに見ていただけることを、ほんとにありがたくうれしく思います。この眼鏡もかけて、皆さんにそれなりに笑ていただいて嬉しく思います」
笑いと大きな拍手が起こりました。

大阪出身の中山さんは「嬉しいですね、地元に帰ってきたという感じがします」
瀧本監督は京都出身とのことで「名古屋を過ぎると自然と関西弁になります。」と関西への愛着思い入れを語りました。

この作品が誕生するスタート地点は、3年半くらい前のある喫茶店での出来事だったそうです。「この作品を読んでくれ、俺はどうしてもこれをドラマ化したいんだ」と、瀧本監督が岡野プロデューサーに熱く語ったそうです。
その時の思いについて、瀧本監督「かなり重い話。でも、原作を一晩で一気に読んで、圧倒された。どうしてもやりたいと思った」と振り返りました。
瀧本監督と岡野プロデューサーは作りたい!やりたい!という思いで意気投合
ところが、企画会議では3度も落とされ、4度目にしてやっと作品化が決まったそうです。

撮影は時系列で行われました。
最初は里親のもとでの幸せな時間。宮本信子さんとのお芝居は「最高な時間でした。」と中山さん。
その後、ストーリーの変化に合わせて、減量に取り組み、なんと中山さんは12キロ、付き合いで始めた瀧本監督は14キロ、体重を落としたそうです。
中山さん、食べたいのに食べられない時期に、「幻覚」を見たことも告白。
「減量して、この作品が終わったら、サバの塩焼き定食を食べようという思いがずっとあって、体重が落ちないときに夜散歩に行ったり走ったりしてたら、家の近くに定食屋があって、夜なのに結構繁盛していて、わあ!!ここやあ!と思って、ここで食べる!」と決意。撮影終了後、その定食屋に行ってみたら・・・そこには、何もなかった!!!
中山さんいわく、幻覚か夢か今考えてもわからないそうです。そこまで追い込まれていたんですね。

完成した作品はトータル5時間。
瀧本監督は「すべて思い通りというわけではないけれど、みなさんおお力添えがあって、かなり自分の思った通りに、初めてかな・・・こういう作品は」
中山さんは「家で一気に見ました。(見終わった後)動けなかったです。思いにふけるというか・・すごい作品に出られたなという実感がありました」

最後に見どころについて聞かれた二人はこう答えました。
中山さん「リアルな人生を見届けてほしい。全部見終わった後に心にグサッと来るものがあると思います。」
瀧本監督は「ある哲学者が芸術の定義について、たった一人でもこの作品は自分のために作られたんだと思う人がいれば、それが芸術なんだと言っています。普段は一人でも大勢の人に広く届けたいと思って映画やドラマを作っています。この作品はどこかにいるかもしれないたった一人に向けて作ったつもりです。そう思ってくれる人が、たった一人では少し寂しいので、この(会場の)中にもいてほしいし、10人20人、100人、1000人といてもらえたら幸せです」と締めくくりました。
中山さんと瀧本監督の息の合ったコンビ、そこに岡野プロデューサーの見事な仕切り
この作品を作り上げた熱い思いと、作品への自信がビシビシ伝わってきました。
土曜オリジナルドラマ「連続ドラマW 北斗 -ある殺人者の回心-」
WOWOWにて3月25日スタート。(全5話)毎週土曜日夜10:00放送です。
http://www.wowow.co.jp/dramaw/hokuto/
