『レ・ミゼラブル』忘備録⑩ | ジュニのマイペースdiary♡

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大好きな観劇(宝塚&ミュージカル)の事をマイペースに綴っています(*'▽'*)


《⑩彼をかえして》

ヴァルジャンのナンバー『彼をかえして♪』は、自分が歳を重ねるごとに感動が増す気がします。

正直言うと、レミゼを初めて観た10代の頃は、あまり心に響きませんでした😅💦

が、30代になった頃から、涙なしには聞けなくなってしまいました。

ヴァルジャンの父性愛というか、もっと深い人間愛に感動する様になりました。


死ぬなら私を死なせて
彼を帰して  家へ


自分の娘に対してならわかるけれど、
娘の恋人に対して、中々こんな風に思えないですよね。


このナンバーって凄く難しいと思うのです。
朗々と上手く歌えば良い訳ではない。

役者さんの人生経験から滲み出る雰囲気や表現力は技術では出せないと思います。

そういう意味では、ヴァルジャン役は若いキャストよりも、経験を積んだ役者さんの方が適任だと思うのですよね。

私が観た中で1番感動したのは、今井清隆さんです。

レミゼにアンサンブルから出演して、数年後ジャベール役を演じた今井さん。

その後劇団四季へ行き経験を積んで、再びレミゼに戻ってきてヴァルジャン役を演じました。

レミゼの世界を知り尽くしている今井さんだけあって、ヴァルジャンを演じているというか、ヴァルジャンとして生きている感じでした。

そんな今井さんの彼を帰してを初めて聞いた時は号泣してしまいました。


歌唱力と気持ちの込め方+人生経験の重みのバランスが絶妙でした✨


最近では、ヤン・ジュンモさんの彼を帰してが素晴らしかったですね。

韓国人なので、日本語の発音が不安な部分がありましたが、彼を帰してを聞いた時に、『言葉の壁を超えた』と思いました。

ヴァルジャンの祈り、魂の叫びの様なものが、ダイレクトに響いてきました。

物凄い表現力のある歌声。

2015年にヴァルジャンを演じた時は、まだ30代半ばだったのですよね。

『ヴァルジャンは年齢を重ねた役者の方が良い』という私の固定観念が見事に崩れました(笑)


なので、先ほど書いた事を訂正します。

ヴァルジャン役は出来たら年齢を重ねた役者さんの方が良いと思いますが、若いキャストでも素晴らしいキャストはいると思いますウインク




彼を帰して♪は、曲の旋律も心に響きますよね。

旧演出では、バリケードが陥落してヴァルジャンが起き上がる時にもこの曲が流れました。

真っ先にマリウスを探して、マリウスのところへ行き、生存を確認するヴァルジャン。

ここまでは新演出版も同じですよね。

でも、新演出ではここからの展開が早すぎる💦

上手の壁に抜け道(下水)があるのですが、すぐに見つけて、マリウスと共にあっという間に入ってしまいます。


旧演出では、ヴァルジャンがまず脱出する場所を懸命に見つけるのですよ。

舞台中央に下水の蓋を見つけて、駆け寄り蓋を開けようとするのですが、重くて開きません。


この場面は、ヴァルジャンを演じる役者さんそれぞれの演技の見せ場というか、個性を感じる事が出来ました。


人によっては、呻き声をあげて、転がってうずくまるキャストもいたっけ。

ヴァルジャンも負傷しているので、思うように蓋を開けられないのですよね。

なので、旧演出ではヴァルジャンが命がけでマリウスを助けたのだという事が伝わって、この場面も号泣でしたえーんえーんえーん

命がけでマリウスを助けている時にバックで流れている曲が『彼を帰して』なのですよ‼︎

やっとの事で蓋があき、マリウスと共に地下へと潜るのですが、旧演出ではセリを使っていたので、本当に地下へと潜っていた様に見えました。


二人が地下へ潜った後に、盆がゆっくりと周り、例のバリケードに散ったアンジョルラスの遺体が現れる、、。


この流れは本当に神演出だったなぁお願いキラキラキラキラ



⬆️大好きだった今井ヴァルジャン。
この写真の表情を見るだけで、泣けてきますえーん