スカステで放送された『カリスタの海に抱かれて』の新人公演を見ました

この新人公演とっても良かったです‼️
実はこの作品の本公演を観た時にモヤモヤしてしまったんです。
最後の展開もアレですが(笑)致命的なのはヒロインに感情移入出来なかった事です

ヒロインのアリシアは、ロベルトの許嫁でありながらカルロを愛してしまう。
カルロを好きになってしまったのは仕方がないとは思うけどロベルトに対して
『あんたは何で、私の幸せの邪魔をするの??』
っていう言い方はないんじゃない
と思ってしまって。

なので、最後にカルロとハッピーエンドになった時も、『良かったぁ
』って素直に喜べなくてモヤモヤして終わってしまいました


これは脚本が悪いのかなぁと思って、ル・サンクを購入して脚本を全部読んだんです。
でも、舞台を観てから読んだのでどうしても舞台の残像が頭に残ってるせいか、脚本からもアリシアに魅力を感じなかったんですよね;^_^A
で。
新人公演の映像を見たのですが、アリシアの印象が変わりました‼️
城妃美伶さん演じるアリシアは、とっても素直で可愛いんです。
瞳がキラキラしていて好奇心旺盛で、喋り方もハキハキしていて可愛くて。
何よりも、『ヒマワリ娘』というイメージにピッタリ✨
カルロが
『思いのままを口にする ヒマワリの様な娘♪』
って歌うじゃないですかっ。
本当にそうなんです‼︎
自分の感情に真っ直ぐて、何よりも愛らしい

『カルロとアリシアの約束だ』
っていう言い方もとってもキュート

問題の
『あんたは何で私の幸せの邪魔をするの?』
という言い方も、全くイヤな感じはしなくてカルロを純粋に好きになってしまったんだなぁと納得できました。
城妃さんの凄い所は、こんな酷いセリフを言っても自分本位の女の子に見せなかった事です。
『娘役力』があるってこういう事を言うのだなぁと思いました。
そもそも、宝塚のヒロインって誰も傷付けない様な良い子ばかりではないですよね。
例えば名作と言われている『うたかたの恋』。
ルドルフとマリーの儚くも美しい恋を描いていますが、やっている事は『不倫』ですよね;^_^A
それが、宝塚の娘役さんが演じると『清純で一途に人を愛するマリー』になり、美しい恋物語にしてしまいます。←柴田先生の脚本の力もありますが。
その証拠に、東宝ミュージカルの『ルドルフ』を観た時に(特に初演)マリーが魔性の女に見えてビックリしました
(笑)

そう考えると宝塚のヒロイン力というか、娘役力って大事ですよね。
それから、カルロ役の水美舞斗さんとのコンビネーションも良かったんです❣️
この写真は最後の銀橋での場面ですが、とっても幸せな雰囲気が出てますよね〜

この雰囲気も宝塚では大事だと思う。
手を差し出す水美カルロの優しい笑顔にキュンキュンしてしまいました







この作品ってこんなにキュンキュンする話だったのですね〜。
花組の新人公演をご覧になった方の感想で、『花組は本公演よりも新人公演の方が楽しい』という感想を拝見した事があったのですが、こういうことかって納得しました。
もちろん、本公演の方が技術的には上手いのですが、感情的な部分では新人公演の方が伝わってくるものがあるなぁと。
今回の新人公演は真ん中二人の幸せな雰囲気が伝わって来たのが一番良かったです。
劇場で本公演を観た時はモヤモヤした気持ちが残ってしまって、今だから言えますが私の中では駄作だなぁなんて思ってしまったんです。
でも、新人公演を見たらカルロとアリシアの恋物語がきちんと成立していて、ロベルトとの三角関係も分かりやすく描かれているし宝塚の王道を行くラブストーリーだと思いました

最後の強引な展開も二人の幸せな笑顔で気にならなくなってしまった(笑)
モヤモヤ感が晴れて良かったです




