
1982年雪組で上演され、私が宝塚を知る前の作品です。今回初めて拝見しました。
これが、ゴールデンコンビと言われた麻実れいさんと遥くららさんのお芝居なのですね‼️
麻実れい様の男役としての大きさ・包容力・ただならぬ色気・スターオーラにメロメロになってしまいました







遥くららさんのお芝居は始めはあまり宝塚の娘役っぽくないなぁなんて思っていました。
とてもナチュラルなお芝居をされるので娘役というよりは、女優さんみたいだなぁと。
ところがですよっ‼️
第2部での、誰もいない島での甘いラブシーン





麻実れい様の色気溢れるラブシーンを受ける遥さんが、とっても清らかで可愛らしいんです

遥『アルヴィラ(遥)はアディナン(麻実)が死んだら一緒に後を追いかけて死んでしまうつもりよ』
麻実『どうしてそんなに可愛い事を言うんだ』
キャ~~(〃∇〃)









こんなに素敵なラブシーンを見たのは初めてかも知れません。
とっても濃厚で一歩間違えるとすみれコードに引っかかってしまうと思うけど、遥さんの娘役力で宝塚らしさを損なわない所が本当に凄いと思いました。
何だかラブシーンの事しか書いてないけど、宝塚歌劇に相応しいとっても見応えのある心に染み入るお芝居でした。
1番感じたのは、わかりやすくて『観客に優しい』という事。
千城恵さん演じる『私』という作者の代理人の様な役割をしている人物が、色々な場面に登場して、詳しく説明してくれるんです。
なので、予備知識もなく、パンフレットも持っていない私でもとてもわかり易くて物語に入っていけました

それから、登場人物の心情も丁寧に描かれていて
それぞれの役に生命が込められている様でした。
遥さん演じるヒロインのアルヴィラが、アディナンを想う気持ちも痛いほど伝わってきました。
それを演じる遥さんの演技力も素晴らしかった

1番感情移入してしまったのが、刑事タムロンを演じた尚すみれさん。現在宝塚で振り付けをされている先生です。
独立運動している麻実さん演じるアディナンを執拗に追い掛ける役なのですが、或る日アディナンに命を助けられてしまいます。
それからアディナンを捕まえなければいけないけど、命を助けてもらった事で職務と良心の呵責との間で葛藤する様を見事に演じていました。
(何だかレミゼのジャベールみたいですよね)
今観ると衣装やセットなど昭和の匂いを感じてしまうれど、今時のミュージカルとは違う(ミュージカルも好きですが)古き良き時代の宝塚歌劇の味わいのある素敵な作品だなぁと思いました。
菊田一夫さん作、植田先生演出との事。
今では『植ジィ』なんて呼ばれてしまってますが、植田先生は素敵な作品を作られていたんだなぁと思いました。
カーテン前のお芝居などは今の時代には合わないかも知れないけど、一人一人の登場人物の描写を丁寧に描く所など今の演出家の先生も見習って欲しいな、なんて思ってしまいました。(上田久美子先生は違いますよ)
物語とは関係ないけど、雪組公演なので平みちさんを一生懸命に探してしまったけど、この当時はまだ雪組生ではなかったのですね;^_^A
二番手は寿ひずるさんだったのですね。
以前『エリザベート』のゾフィー役で拝見した事があるので、寿さんの現役姿が観れて嬉しかったです。歌がお上手で目がキリッとして素敵でした。
それから、幕開きで登場した『歌うラキラキ』。
これは、ベルばらの小公子の様な役割でしょうか。
その一人が桐さと実さんだったのにはビックリしました





私にとって桐さんは月組のイメージがあるのですが、雪組にいたのですね~。
元祖雪組生の杜けあきさんの下級生時代も観れて嬉しかったです。少しのセリフでしたがこの頃から芝居心があるんだなぁと思いました。
物語以外でも、色々な発見があって楽しかったです






