
宝塚版ベルばらの中で、私が一番好きなバージョンは1975年花組のアンドレとオスカル編です。勿論、生で観たことはなく映像で観ただけですが、これとても良いんです

久々に鑑賞しました


キャスト
・オスカル・・・安奈淳
・アンドレ・・・榛名由梨
・フェルゼン・・・松あきら
・アントワネット・・・上原まり
・ロザリー・・・有花みゆ紀
・ベルナール・・・麻月鞠緒

お化粧とか髪型は、正直昔っぽいと感じてしまうのですが、そんな事気にならなくなる程、皆様素晴らしい演技力でした!! 特に主要の出演者の歌唱力のレベルの高さにはビックリしました

オスカル役の安奈淳さんの歌う『愛の巡礼』。何十回も聞いているはずなのに安奈さんの歌で初めて泣きました

最近では、カーテン前に出演者が登場してセリフを言ってから歌うという、まるで歌謡ショーの様に歌われている名曲の数々。それが、この舞台では話の流れの中で歌われていて、一つ一つの曲がジーンと来るんです

このベルばらの何が好きというと、原作に近い事と、オスカル、アンドレ、フェルゼン、アントワネットの心情が丁寧に描かれてるんです。
この4人の愛の形が見事に表現されていて、物語の世界に引き込まれてしまいました。
最近よくある、カーテン前に登場して出演者に延々と歴史を語らせるというシーンなんて一切ないんですよね。
私が観たかったベルばらはこれなんです


オスカルの初登場シーンは、なんとドレス姿でした

そしてこんなシーンもあるんですよ。

ロザリーの育ての母親が馬車で弾かれてしまう場面。後ろにはベルナールもいます。

ベルナールといえば“黒い騎士”。これは、最近のベルばらには出て来ないので、漫画を読まなければわからないですよね


これは、私が凄く好きな場面です

ロザリーが、オスカルの軍服を抱きしめて、
『オスカル様の匂いがする

何故あのような方がいらっしゃるの??
何故女になんて、お生まれになったの??』
っていう場面。
これは、全国のオスカルファンの気持ちを代弁してますよね

こんな感じて、一幕はロザリーの出番が多いのですよね。ポリニャック夫人やジャンヌも登場して楽しめました

二幕目は今の舞台とほぼ同じでした。
・・・やっぱり最後はアンドレがガラスの馬車に乗って迎えに来るのは、感動しますよね

昔の映像を見ていると、シンプルでいいんだと思いました。
去年の月組公演では、ガラスの馬車を飛ばしましたが、あれはいただけなかったです


ガラスの馬車は盆で回すだけで、充分に感動出来ます

あとビックリしたのはフィナーレです。

オスカル役の安奈さんと、アンドレ役の榛名さんが一緒に登場したんです

この時代の宝塚は良くわからないけど、二人はダブルトップだったのかな

でも、二人仲良く降りてくるフィナーレ私は好きです。
先日の宙組のベルばらのフィナーレは、朝夏さんがジェローデルを演じたせいか、緒月アンドレより朝夏ジェローデルの方が後に降りてきて、微妙な感じでした

今は作品よりも、番手が大切なんですよね。
昔のベルばらを見て感じた事は、宝塚ファンは勿論の事、原作のファンにも喜んでもらいたいという純粋な気持ちが伝わってくる演出でした。
今後上演する事があれば、原点に戻って演出
していただきたいです
