住所は近くではあるのですが今まで縁が無かった方です。
ジムでお会いするようになって知り合ったんです。
畑で玉葱苗植えてたらひょっこり現れて、3キロほど離れた知り合いの喫茶店まで歩いて行く途中だと言う。
ご一緒しますと並んで歩き出して色々なお話が出来ました。
此処の道路は歩道は有りませんが車が通らない(日に30台くらいしか)ので、歩くにはもってこいで、耳の遠いsさんでも安心です。
sさんはもうすぐ80に手が届くお歳ですが、そのようには見えません。
スラリとしていて姿勢良く、ストレッチ運動をしてても体が非常に柔らかい方です。
多趣味で鉛筆画を描いたり木や花を育てています、歌唱力もプロ級です。
一言でいうとそんな方ですが、実際その絵や庭を見たら驚くと思います。
以前自宅にお邪魔したときに撮った絵を見てもらえばそれが分かります。
木々に囲まれたsさんの家
アトリエ
大作も画いています
鉢植えも多くて枯らさないのが不思議なほどです
大作の鉛筆画を描き、広い庭をたった一人で手入れしているんです。
毎日二時間ほど水やりや草取りに費やす日課なんだと言っていました。
畑もやっていてたぶん私よりも多くの野菜を作っています。
奥様は一切土いじりをしない方であったようです。
離婚されたのですが、生活はさほど変わらないよと言っていました。
絵心があり木や花を愛でる心を持つ人は美への感受性が高い人なのでしょう。
それにしてもこれだけ多くの植生をこの先も一人で制御し切れていくのでしょうか?
足早で喫茶店に歩きながらお話していてsさんは知的障害のある人たちのお世話をしていた方だと知りました。
妻も最後の職は知的障害者の就労支援でしたが、sさんの場合は200名もの入所者がいる施設だったそうで、経営を向いた施設長と対立ばかりしていたんだよと言います。
今は年金暮らしだから気楽になったと言いますが、理想とするものを持っている熱い方なのでしょう。
「今朝〇〇さんが挨拶に来たよ」と、町長選に出馬表明してる女性議員の話が出ました。
特に支持しているということも無く、淡々と話すところがsさんの人間性を表しています。
私もその議員か、もう一人の出馬予定者かで迷いが有る現在なので意思表示は出来ませんでした。
喫茶店に着くとすでに今日の私の歩数は7千歩となり、いつもの夕刻ウォーキングは必要無くなっていました。
この喫茶店、sさんの近所の女性が一人でやっていて、親しげに話しかけてきます、3年くらい前に一度来たことがあるのですが私の名前を覚えているんです。
sさんも他の客も皆常連であるらしくその中に私の知った顔がありました。
学生の頃学校は違ったけれど同じ列車で通学していました。
「大工やってるんですか今でも?」
『やってるよ、働かないと食べていけないからね』
「あの息子さんがいるのに?、まだ素性はバラしてないですから安心してください」
特殊な能力を持った人でしたが息子にも遺伝したのでしょう。
私が一方的に知ってる息子さんのことを話題にしていると、
「あんた息子もいたんかい?、娘の話は良くするのに知らなんだよ」と周りの人たち。
「とても有名な人なんですよ、誰も正体を知らないけどね、ハハハ」
そんな雰囲気でのんびり出来る喫茶店なのです。
食事が出来ればこれからも利用するんだけどね。
帰り道にsさんは「少しピッチを上げて歩きますよ」と言う。
やはり健脚だわ、ジムにも歩いて来てることが多いからなあ。
このような人物になりたいとも思うが、私の機械畑での生き方とは大分違うから無理でしょうね。












































