美術館と名の付くものが美観を重要視する街に有ってもおかしくはないのだが、この町並みに合わせた外観を持つ白壁の美術館がどのような美術館なのか、確かめに中に入らなかったのは表札に書かれた館の名前とガラス越しに見えた御祝と書かれた紙切れに書かれた人物名に引いてしまったからだ。
それは私の先入観であって実は"彼"とは異なり誠実な一族であるのかも知れないが"彼"と関わって国民を憂慮させた履歴を持つのだから仕方ない。
学校法人というものが学生の才能に興味が有るかどうかは疑問であって、それより親の財布の方に興味が有ることを学習してしまっているので、才能は隅っこに居たり居なかったりだろうし、たった300円の入館料はまあ妥当な金額だろう、よって入館しなかったのは正解だったろうと思う。
”彼”と友人関係だった名前の主は、生まれたときからこの学校法人の創業者と同様に代表者になる才能を持っていたのだろう、その息子もまた同じ運命になっている。
法人の代表がその適性能力で選ばれるのが自然とするなら、この一族はすべてその才能を持って生まれる非常に希なるDNAなんだろう。
友人の”彼”にいたっては祖父と同じく日本の首相になるという、1億2千万人以上も居る国民の中から選ばれる奇跡をやってのけて国民を憂慮させたのだから、やはり非常に希なるDNAを持っていたんだろう。
二人が仲良しだったのはその特別なDNAを持ったもの同士の、不思議では無く自然なことだったのだろう。

