健康を願う人にもいく種類かの傾向性があるようです。
一般にお金を払ってまで筋トレをしにジムに来てストイックに自分と戦っている人は自分だけのことだけを考えるでしょうね。
他人はどうあれ自分だけは健康でいたいんだと。
私が以前そのような人たちを馬鹿にして嫌味な言葉を投げていたのもそういう捉え方が世間にあるからです。
「無駄なエネルギーを使って地球を温めなさんな、そのエネルギーを社会のために使ってみたらどう?」
確かにそういう嫌味を投げたくなる運動オタクと呼びたくなるような人は居ますよね、私のような運動オンチは特にそう思うのでしょうが。
ところが自分自身も健康でいたいが、他人も健康であって欲しいと願う人もいます。
自分だけが健康で幸せであっても、それで良いとは感じられない人です。
そういう人は自分だけで高みに挑むストイックな運動だけでは満足できず、人にも同じように健康意識を持って欲しいと願っているのです。
ここは町営のトレーニングルーム。
町が設けてくれた町民の健康維持のための素晴らしい福祉施設です。
他の自治体にも有るよという話しは聞いたことが有りません。
その設立にともなった様々な憶測ごとについては今は言いません。
私が通うようになったのは町が意図したことで正にドンピシャはまり、健康に不安を感じるようになったからです。
正直、医者にはもう見放されたような不健康者でした。
薬を飲むと質量が若干増えるのが分かったような薬漬け状態でした。
父親は100歳を超えてまだ生きようと頑張っているのに、私が先に逝ってしまう親不孝をしては申し訳ないと思っていました。
そんな動く不健康標本のような私を見かねて近所の奥様達がここを教えてくれたのです。
私が気に入ったのはトレーニングルームの規則の一つでした。
町民なら誰でも無料で使えるのですが高校生以下はシャットアウトしてあったことです。
正に高齢者の多い町の施策だなと感心しました、年端も行かぬ少年達が集まってワイワイガヤガヤ悪巧みのたまり場になっていては二度と行かなかったでしょう。
そう思う人が他にもいるのは当然のことです。
先に述べたようにストイックに自分と戦っている人にとっては、ここはそういう場所で有ると思っているのは当然のことです。
続くでしょう。