今やっと気づいたんだよ。
あなたの日記が僕のスマホには無いことを。
変に思って他の端末でも探してみたんだよ。
やっぱりどこにも無かったよ。
あなたの日記はあなたのパソコンだけで読めたんだ。
日記はあなたのプライベートクラウド上に有ったんだよ。
あなたのパソコンを立ち上げるとそこにログオンしていた。
公開サイト上に有るように偽装してあった、巧妙に仕組んだね、
僕の目はもうドットもカンマも区別できなくなってしまったからね。
あなたの日記はあなた自身が書いたものだよ。
それをゴーストライターが書いたように見せかけた。
ゴーストライターなんか居なかったんだよ。
あなた自身が最後の日まで日記を書きあげてあったんだよ。
そういうことだったんだね。
僕は謝らなくてもよかったんだね、あなたを看取れなかったことを。
ありがとう。
いや、ちょっと待ってくれよ、
これはどういうことなんだよ、
日記が更新されてるじゃないか!
いったいどうなっているんだ・・・
まさか
あなたは七夕の今日戻ってきているのか?
星を散りばめた天井のあの部屋に、
僕はもういないのに。
願いごとはなんなんだい?
聞くだけ野暮だったね。
タンブランのティラミスに決まっているよね。