村の家には防災行政無線という戸別受信機が設置されている。
この装置は常時電源が入れられており受信専用で発信は出来ない。
災害発生等の有事に住民に情報が一方的に伝えられる仕組みになっている。
おそらく国の指針によって伝えられる内容は定められているものと思われるが、平時に行政が独自に伝えてくるものも有る(子供が居ない村にもかかわらず子供向けも多い)。
各家庭に設置された受信機とは別に立柱式の屋外スピーカーが集落ごとに設置されており、全ての住戸に行き渡る大音響による放送も行われている。
その音が常識外れ?に大きいと私は思っているのですよ。
たぶん音量も定められているのだろう。
戸別受信機も音量は一定以下には下がらないように作ってある。
それが静かな環境を望む人にとっては好ましくなく、受信機のコンセントを抜いてしまったり座布団を被せてしまったりしている原因になっている。
田舎に引っ越してきて直ぐの頃、何軒かの人から「これは何やな?」と聞かれ、説明し復旧して廻ったことがあった。
ある家ではコンセントからプラグが抜かれ、ある家ではアンテナ用同軸ケーブルが切断してあった。
結構な予算を掛けて(多分に国の補助金だろう)設置されたものだが、行政が意図したようには運用されていない。
実は私も非常に参っている。
立柱式スピーカーの方なんですが、耳に響いて苦痛なんですよ。
私はたぶん5000ヘルツ以上の高音域は聞こえなくなっているが、聞こえるギリギリの特定の周波数が耳に痛いほど突き刺さるのです。
耳の部品の一つが特定の周波数に共振現象を起こしてしまうようなんです。
その現象を初めて知ったのは映画館で「ジョーズ」を観ていたときでした、主人公が撃った拳銃の弾が圧搾ボンベに当たりサメの頭が吹き飛ぶとき、私の頭も吹き飛びそうになりました。
この困った現象と四六時中鳴っている耳鳴りによって、私の耳は真実を知る為の五感の一つでは無くなってしまいました。
立柱スピーカーの音は注意を引きつけるような音質にわざと作ってあるのか?放送開始後1秒くらいが耳に響き渡るのです。
緊急放送ならそれも良いと思うが、「🎵よい子のみなさん、おうちにかえりましょう・・・♪」と。
これが毎日夕刻に放送されているのです。
よい子のみなさんはこんなに大音響でなくても聞こえるだろうし、そもそもよい子に限らず子供は居ないやろとも思ってしまう。
それが毎日繰り返されているのです。
その放送の15分後には川向こうの集落のお寺から鐘の音がガゴ~ン・ガゴ~ンと発射されてくる。
檀家の篤志家から寄進してもらった鐘楼なので和尚さんは張り切って突きまくるのです。
その音響爆弾は狙った檀家集落の上空を飛び越えて川向こうにある私の集落に着弾する。
せっかくの静寂なる田舎の環境も、これらの騒音?で破壊されているのです。トホホ。