消費者は今まであまり興味のなかった備蓄米の存在を知ることになりました。

そしてそれは何故存在しているのだろうと考えるようにもなりました。

大災害でも起こらない限り結局自分たちの口では無く家畜の口に入ってしまう物だと知れました。

ほとんどの農家は自分で保存米の冷蔵庫を持っています。

昔は無かったんですよ、農機具屋に買わされるんです。

新米がとれたとき今後1年分の米を確保し冷蔵庫を満たします、毎日食べて減らしていくことで次に新米がとれたときに古米はゼロになり、又新米100%に変わります。

時間の経過とともに保存米の量は減っていき1年分有った米が最期にゼロとなっていく、そのサイクルを繰り返しているのです。

保存期間が2年になったり、まして5年になったりしている農家を私は知らない、少なくとも米農家において1年以上保存米を持つことは絶対に無いと言い切れます。

農家は自分で不作を予想したりはしません、毎年豊作を目指して頑張っているのですから敗北を認めるようなことをする訳がありません。

しかしそれよりももっと大きな理由は、米は味が落ちていくからですよ。

古米が好きなんだという変人でもない限り、長期保存はあり得ないのです。

それほど新米は美味しいものですよ。

米農家は自分で作った米が1番なのです、より美味しいからとブランド米を買ったりはしません。自分で生産し自分で消費して完結します。

米は食品で有り本来なら消費期限が決められても良いものだと思います。

何年経っても劣化しない工業製品などとは違うのです。

では何故政府は農家と同じように1年サイクルで新米に入れ替えていこうとせず、5年も保存しているのでしょう。

そうしないと何か不都合なことがあるのでしょうね。

年間の入れ替え分量を減らして保存コストを減らしたいだけでは無いように思えます。

保存期間が1年だったら未だ通常の流通経路にのせても売れるんじゃないか?そう考えるのは私だけでしょうか。

備蓄米がゼロとなってはだめでしょうが、少しずつ入れ替えていけば保存量は変わらないでしょう。

保存量が変わらず、美味しい米であるならそれで良いではないですか。

なのに長期保存をして家畜の飼料にしてしまう。

知られたくなくてもやがて知れることになりそうな何かの理由が有るのでしょう。

私達が納得出来る理由なら良いのですが。

私は保存庫の温度を推奨温度である12度から15度に上げてあります。

電気を節約するためです、それでも猛暑の夏には結構な電気代を払います。

5年も保存して、その米を自分で食べるんだとしたら、もっともっと温度は下げておくでしょうし湿度にも気を使うでしょうね。

米から利権の臭いは消えないけどね。

そういうようなことではないのかな。