k君がジムにやってきた
久しぶりになる
一瞬別人かと思った
顔つきが精悍になっている
理学療法士の指導によるリハビリの効果が早くも現れたようだ
要介護認定は要支援2になったそうだ
週2回老健でのリハビリをやっている
今日はこれから住宅改修で自宅に手すりを付けて貰うと言う
「もしも状態が悪化し3段階上がったら、もう一度住宅改修が出来るからね」
今のところ私の方が介護保険制度には詳しいだろうから教える
k君はしきりに話しかけてくる
老健の利用者の中で自分は一番若いみたいだと
残念だがたぶんそれは事実だろう
リハビリに来ている人の名前が出てこなくて困っているという
田舎だからほとんどの人の顔は知っている
ところが、名前がなかなか出てこない
k君、それは脳梗塞の後遺症ではないよ
僕たちの年齢では皆そうなんだよ
k君が帰った後で居合わせた皆は
「あれほど表情が変わるものだろうか」と言う
心の中で何か希望が芽生えたように見える
介護保険制度のおかげであるのかも知れない
脳梗塞後のリハビリは辛く、自分との戦いだと聞く
k君、君なら出来る
一万本のトウモロコシ畑に戻り僕たちにも希望をくれたまえ