3・11後の日本では今まで原発を推進してきた元首相など要人が次々と反対の立場を取るようになっていく。

それに習って国民も原発反対が多数派になっていく、あれだけの危機を経験したのだから当然の成り行きだろう。

原発が生き残る道は閉ざされたかのように見えたが、ここで別のより大きな問題が関係してきた。

人類の運命を左右する地球温暖化問題である。

温暖化問題は以前から有ったが喫緊に対処を要することだと世界中が共通認識したのがこの頃からである。

今のままでは人類は生き残れない。

世界中が一丸となって地球を救う方向にベクトルを合わせなければならない。

それが第一になった、地球上のすべてのことはそれを前提にして行わなければならない。

真っ先に照準が合わせられたのは温室効果ガスを出す化石燃料の抑制である。

最も重要な転機となったのが2015年のパリ協定ではないだろうか。

地球温暖化を産業革命前のレベルから2℃未満の上昇に抑え、できれば1.5℃未満に抑えることを目指す目標が設定された。

このパリ協定の中で、各国は温室効果ガスの排出削減目標を自発的に設定し、その達成に向けた努力を行うことが求められた。

化石燃料の使用抑制はその主要な手段として位置づけられた。

電力会社は困ったことになってしまった、原発は無くてもどうにでもなるが化石燃料が無いとどうにもならない。

自然エネルギーにシフトしていかなければならないのは重々分かっているが間に合わない。

太陽光や風力が急速に増えてはきている、しかし主力の化石燃料に代われる程にはならない。

いったい化石燃料に代われるようなエネルギー源は有るのか?

そこで今まで死んだふりをしていた原発屋が目を覚ましてきた。

彼らは大きな過ちを起こしてしまうのであるが、

原発を不燃ゴミに出すのは少し待っておこう。と、そうなってきた。

今日はここまで。