ふっこう割を知ったときの失望を何かの拍子で書いたことがある。
「ふっこう割」って言われて知ってる人の割合はどれほど居るのか?
少なくともこの田舎でその言葉を吐いてみたところで誰も知らないだろう。
「ふっこう割」とは甚大な被害を受けた被災地へ観光客を送り込む国の補助金制度であり、
旅行業者を介した観光旅行者の宿泊費や交通費の一部を国庫から支出してやろうというもの。
疲弊してしまった被災地を早く復興させようという名目で、元気な旅行者と旅行会社に税金をつぎ込む悪法だ。
補助金(税金)の行き先は①元気な旅行者>②旅行業者(JR/JAL/ANA等運輸会社含む)>③疲弊した被災地、の順に配分される。
「最も救済されるべき被災地が一番少ないのはけしからん、手っ取り早く被災地に直接金をばらまけば良いじゃないか」
と、誰しもが思うところだがそれでは政府は困る。
何故なら最も恩恵にあやかる「元気な旅行者」とは、現在においては年金生活の高齢者であるからだ。
それは即ち次の選挙で自民党に投票するであろう既得権益者であるからだ。
「海外旅行ももう行くところが無くなったわ」という恵まれた人々が税金から半額補助を受けて被災地を物見遊山で旅行するのだ。
今回のGo Toトラベルキャンペーンの成行きも良く監視しておかなければならない、
コロナ対策で様々なハードルが設置されるのだろうが、きっとそのハードルは被災地(今回は全国の地方)に作用させるはずだ。
元気な旅行者である票田と、旅行業社からの見返り資金を確保する為には、コロナを危惧する地方のことは・・・余り重要ではない。
こんな政府に誰がした・・・私達国民だ!
番外作品 銘:我田引水
Kenichi Museum
