先日診察室で、

「さんまちゃんは3時間ですよ」

不眠を訴える私に対して、

医師は「決して不眠ではない」と言う代わりにそう言った。

午前3時頃まで眠気が起らず、眠ったのかどうか分からない内に目覚めると6時頃。

最近ずっとこの調子で安定してきた。

「無理に眠ろうとしても眠れないでしょう?」

でも3時間はチョット少なくないかい?

「必要十分なんですよ」

8時間眠れと言われてきたけどな~。

「それは子供ですよ、年取ると少なくなっていくんですよ」

もうこの先ずっとこんな睡眠時間なのかな~。

もし3時間の睡眠で余生を過すとなると、いったいどんな生活になるのだろう?

昼間は何なとやることは有るが長い夜をどうやり過ごすか。

医師はパソコンやタブレットの画面を見ることは勧めないと言う。

それは私も同感。

もうずっと以前から目玉のスペアーが欲しいと思い続けてきた。

パソコン仕事が横行し出した頃は目を労って休憩時間が義務づけられていたが今は野放し状態だ。

人の目はブラウン管や液晶バックライト等、直接光に長時間耐えられるように設計されてはいない。

太陽を見続けることが出来ないように、程度の差は有れど次第に目は破壊されていく。

そこで双眼鏡を買った。

花子、「何か関係が有るの?」

太郎、「無いかも知れないがバードウォッチングをするのに買った」

花子、「良い趣味ね」

太郎、「本物の双眼鏡は対物レンズが30、40、50mmと3種類有って大きいほど視界が明るくなる」

花子、「なるほど」

太郎、「まだ40mmで大丈夫だろうと思って中間口径を買った」

花子、「嫌な予感」

太郎、「子供の頃に体験した同口径の双眼鏡を覗いたときの驚きは無かった」

花子、「50mmにしとけば良かったとの後悔と、失われた視力を思い出してWショックが襲ってきたのね」

太郎、「50mmの目玉を予約してきた」

花子、「鳥類が絶滅するまでに出来上がるといいわね」

目薬を手放せなかった現役の頃とは違いもうこれ以上目を虐げることは無いだろうが、

オペラグラスを手放せなくなった生活は残念でならない。

テレワークやらリモートなんとかやらで、今後目薬とオペラグラスが爆発的需要を迎えるのは間違い無い。

目玉の生産は急いだ方が良い。

 

 

 

 

 

茶碗             銘:霞まぬ白


Kenichi Museum