田舎の農家では自分で田植えをする人は少なくなってきた。

田植え請負人にやってもらい少しでも労力を省く人がほとんど。

私が子供の頃は集落中の女性が集まって田んぼに横一線並んで手で植えていた。

か弱い稲の苗は女性のしなやかな指で植えるのが適切だったのだろう。

自分の家の田植えが終わるとよその家の田植えを手伝いに行く。

昼食はその家が振る舞うのが習わしで休憩時間は集落の交流の場でもあった。

新米嫁は新米を穫る為に古参嫁に田植えを習った。

すべての家が田植えを終わるまで女性達は毎日働き続ける。

そのような風景は今無い。

いつの間にか田植え機が登場して手植えは無くなった。

そして現在では田植機を使った田植えさえも農家はやらなくなり請負人に頼むようになった。

田植え機は女性の指のように非常に繊細な機械だ。

田植え請負人が所有するこの機械は5条植えでスピードも大変早い。

Aさんの田んぼは瞬く間に田植えを終わってしまうように・・・思われた。

https://www.youtube.com/watch?v=N8SxXguheWY

https://www.youtube.com/watch?v=Nq7SNIZUgnA

 

終了間際になってしなやかな女性の指が折れた。

もうちょっとのところで機械は停止してしまった。

残りを手で植えるか?機械の修理を待つか?

もちろん待つ。

手間は極力省きたいそれが今の米作り農家だ。