天気が良いと午後のお散歩が有ります。
待ってましたと、まず院内の売店でおやつを買って、
先導のナースに着いてぞろぞろ行きます。
楽園は小高い丘に有り、その敷地は随分と広いのです。
敷地内の小道をゆっくりと一回り歩いていくと気分が晴れ渡ります。
その散歩道途中に畑が有って、麦わら帽子を被って働いている人達を見ました。
聞くと”農耕”という治療法だそうです。
体つきの良い人たちがこの治療法を受けていました。
”農耕治療”は院長が仕切っていて、選ばれた一部エリートだけなのだと聞いたのです、
その中の青年がつぶやいていた言葉が「今日は農耕だ~、あ~行きたくね~]でした。
彼らの治療副産物が楽園の食事を美味しくしてくれるのです・・感謝であります。
何はともあれ自然に親しむことは良いことだと思っていますので、
「私も選ばれないかな~」と密かに願っていたのですが・・残念でした。
散歩から帰って、爽やかな風が入る病室のベッドに転がり、
夕食までの一時音楽を聴いたり本を読んだりするとき、

これ以上の幸せが有るだろうか?と思えてくるのでした。