今の若者に原発の真実を知らしめることは困難かも知れません。

余程その分野について専攻した人意外には。

私の世代迄ではないでしょうか、放射能の危険性について広く体で覚えている世代は。

降ってくる雪に口を開けていた私に「汚いのよ」と言ってくれた先生や、手の平に載るウランがダンプ一杯の石炭に匹敵すると説いて違和感を植え付けてくれた良心的な先生たちはもう居ません。

あふれる情報から真実をつかみ取る手段を若者は持っていません。

水平線を見て自ら小さき地球を実感出来る若者も居ないように思います。

何より自身が生きていくだけで精一杯で横道に入り込む余裕は無いのが真相でしょう。

あの芦浜でさえ現役世代は原発計画の再燃を期待して待っている人が多いのです。

3・11後のいっとき以外、日本には理不尽なことが蔓延し慣らされてしまいました。

誰しも自分や家族を守り切ることで精一杯なんです。

特異な人は居ますが大勢は「地球のことなどに構っていられない」のです。

人は生身の生き物なんだからしょうがないのかも知れません。

それは誰かの悪意によって成されているんだととらえるのは少々自分勝手に過ぎます。

悪意に見えるものは確かに有りますがそれだけではないでしょう。

私達自らがそのように導いてきてしまったのです。

何故なら自分たちも生きるのに精一杯だったからです。

でもねえ、

真実を知りたいという欲求は老若男女誰にでも有るものなのですよ。

それは人間だからこそなんです。

知りたいと願う人には教えてあげるべきでしょう。

Point of No Return、

やがて気付いたときには手遅れだった。

そんな事態だけは迎えないようにと、

そう私は願っているんです。