今日は児童相談所でのケースワーカーさんと心理士さんの役割を書いていきます。
以前のブログにも書いた通り、児童相談所に入ると担当のケースワーカーさんと心理士さんがそれぞれの子供達に付きます。
ワーカーさんは、主に家庭環境改善に向けて動いてくれる人です。私と妹の担当は40代くらいの男の人で「斉藤さん」という人でした。
あと、もう1人更に歳上の男の人も担当でしたが、主に窓口は斉藤さんでした。2人ともマンションに1番最初に迎えに来てくれた人達です。
私の心理士さんは20代くらいの女性で「りんかさん」という人です。優しい感じの女の人でした。心理士さんはその名の通り心のケア的なのをしてくれる人です。あと、本格的な心理テストのようなものもやって深層心理のようなものを図ったり、知能テストのようなものも実施されました。
ワーカーさんと心理士さんは普段は本館の方で働いているので、一次保護所で生活している子ども達とは顔を合わせません。
家庭や子供によりますが、週に2,3回ほど本館に呼ばれて個室で面談をします。
まずワーカーさんとはどんな話をするのか。
保護所内で困っている事などもですが、主に「これからどうしていきたいか」について私は話した覚えがあります。
以前も書きましたが、一次保護所はあくまで「一時保護」のための場所なので平均して2ヶ月程しか過ごすことが出来ません。
その後家に帰るのか、養護施設に移るのかなどを決めていきます。
私は「家に帰ること」を強く希望しました。
ヒステリックの母親とは確かに一緒に過ごしたくはありませんでしたが、中3の秋に急に転校をすることの方がもっと嫌でした。言い忘れていましたが、養護施設に入ったら近くの学校に必ず転校しなければなりません。「もうすぐ卒業だし、自転車等で元の学校に通わせて欲しい」とお願いしても規則ということでダメでした。
急に一次保護所に来たので友達に何も話せておらず、クラスの人達からしたら「夏休み明け急に不登校になった」状態です。そのまま転校なんて絶対に嫌でした。
結局願いは叶わないのですが…
またその事は後日書きます。
あとワーカーさんの立ち会いの元、父親と何回か面会をしました。この当時は父親とは良好な関係を築けていたので他愛ない世間話をし、互いの安否を確認していました。1度外出許可がおりたので、数時間妹と祖母と父と私でお出かけをした日もありました。
母親とは面会拒否していました。
勝手に児童相談所に来たことを心底怒っているのが容易に想像出来たので、この場でまたヒステリックを起こし、暴れられたら溜まったものではないと思ったからです。面会を拒み続けて、次に結局会ったのは家を出て9,10ヶ月ほど経った時でした。
あと、学校の担任の先生と学年主任の先生も1度会いに来てくれました。勉強用の教材とピアノ用の楽譜をお願いして持ってきて貰い、最近の学校でのみんなの様子などを聞いた記憶があります。それを聞いて「私も早く戻りたいなぁ」と思っていました。
ワーカーさんの役割はこんな感じです。
これからの進路の決定と外からの訪問者との橋渡し的な存在でした。
心理士さんは、上にも書いたように心のケアが主な役割です。優しく聴き役に徹してくれました。
正直何を話したかあまり記憶にないのですが、1つ良く覚えていることがあります。
深層心理を探るテストで、紙にただの丸いシールを貼るように言われました。
そのシールは家族を表しているので家族の事を思い浮かべて貼って欲しい、そしてそれぞれがどっちの方向を向いているのか矢印を書くよう言われました。
私は言われるがまま、父、母、自分、妹を思い浮かべてシールを貼り矢印を書きました。
頭に浮かんだのは、母がベランダで外へ向かって洗濯物を干している姿、そして父、私、妹は今で3人でテレビを観ている姿です。父は私の隣で寝転びながら、私と妹は机の前に座って2人でピッタリ肩をくっつけながらテレビを見ている姿でした。
りんかさんは言いました。
「このシールが表しているように、お母さんだけ別の方向を1人で向いている。そして、それ以外の3人はみんな同じ方向を向いているんだね。中でもポコポコちゃんは妹のミミちゃんとはとても近い距離感だね。これは、ポコポコちゃんがイメージする家族の心の距離でもあるんだよ。お母さんだけが家で孤立して自分達とは違うと感じているようだね。」
実際に良くあるシチュエーションを思い浮かべてシールを貼っただけなのに、心の中を読まれたようでビックリしました。本当にその通りでした。
妹のミミは心理士さんとより仲良くなったそうで、一緒にケーキ作りなんかもやったそうです。
年齢や性格によって面談のやり方を変えているようでした。
ワーカーさんと心理士さんの役割はこんな感じです。
問題を抱えている子供や親にとって貴重な存在ですね。