『1(ONE)』 加納朋子
創元クライム・クラブ 四六判ハードカバー
一番でなければ、意味なんてないのだ。
…と云う物語。
ここだけを抜き出してしまうと、この物語での「一番」の持つ意味は、おそらくは伝わらないのだけれど。
読んで、自分で、確かめるしかないのですよね。
本を読むって云うのは、そう言う事だから。
さてさて。
駒子シリーズの最新作です。
とは云え。
作者が「初めに読んでいただきたい前書」で書かれているように、ストレートな続きではなくて、言ってみれば、ボーナストラック、のような物語なんだと、読み終えた今は思っています。
ジャンル小説が好きで、読むのは、多くは、ジャンル小説に括られる物です。
SF・ミステリ・ファンタジー。
そして、好きになった作者さんの作品を、追いかける事が多いのですが。
加納さん。
デビュー作からしばらくは、日常の謎系と呼ばれる事も多い作風だった、と思います。
今は。
加納朋子さん自体がジャンルですね。
ボクにとっては。
そして。
加納朋子と云うジャンルを、これからも、読み続けるんだろうな。