暗い森、頬に当たる風、・・そして飛んでくる斬撃!!

 

黑魔「うおおおおおお、そろそろ諦めろクソがあああああああ!!」

 

あれから早数十分。休むことなく俺は逃げ続けた。その途中で一本木の枝をへし折って

持ってきた。何でそんなことするかって?そりゃあ勿論・・・・

 俺は辺りにヘルブレスをまき散らして視界をふさいだ。

 

騎士「ゲホッ、ゲホ、何だこれは・・・・・」

 

 僕は、その時後ろから微かにする音を捉えた。勿論その方向に向かって

剣を振り下ろしたさ。確かな手ごたえがあった。そしてそこに向かってみると・・・・

 

                          ブスリ

 

黑魔「やあっと一撃決められたな。まともな奴を。」

 

 鎧のほんのわずかな隙間に無理やりに押し込まれた〝一本の枝〟。その枝が首に

小さな換気孔を作っていた。もっとも、今はその枝が塞いでいるが。

 

騎士「何で・・・お前は無傷なん・・・・・アァ?」

 

 僕の視界がおかしい・・・・・痛みもあまり感じない・・・・どうなっている?

 

黑魔「どーやら俺の吐息はお前の五感をくりゅわぜっちゃぁ~」

 

 何を言っているんだ?もしかすると、アイツのはなった霧が僕に状態異常を

付与したんじゃないか?何が・・・・ついて・・いる?

 

黑魔「この息の効果はランダムみてーだが、今回は大当たりだな。〝混乱〟」

 

俺は、そこのキチガイ騎士さんの被っている兜を脱がせると、その中にダークスフィアを

入れて頭に叩き込む!!

 

騎士「ゲボアッ!?」

 

爆風の逃げ場を失くしたら、そりゃあそこそこのダメージが行くだろう。結構綺麗な顔してたが

恐らく丸焦げだろうな。

 

騎士「ガハッ、こ、混乱が抜けてきた・・・。あれ、ぼくの剣は・・・・あ」

 

俺は剣をかすめ取ると、遥か上空へと飛び、そのまま急降下して兜目掛けて

振り下ろす!!兜はきれいに割れ、中からスイカと化した頭がのぞいた。

返り血が、頬に着いた。

 

黑魔「はぁ~つっかれた。宿屋があったら爆睡したい気分だぜ」