一週間に一回柔道の授業がありました。

この授業は体育と同じくB先生でした。


始まった瞬間に僕は肌で感じました。

この授業は怖いと…普通のスポーツとは何かが違う。怪我も多そうだし、何か直感的な不安を感じた覚えがあります。


先生が授業の初めに言ったのは、「ちゃんと俺のの言う通りにしないと、大怪我をする、首の骨が折れて、一生身体が麻痺することになるぞ」とのことでした。

じゃあやりたくない。それが正直な意見でした。こんなことで一生の傷を負いたくないし、万が一相手にもそのような思いをさせたくないと思いました。


たとえ先生が怖くても、他の授業は嫌でも受けなくないと思うことはありませんでしたが、この授業に関しては本気で受けたくないと思いました。それくらい恐怖を感じてました。


初めは投げられた時に怪我をしない時の受け身の練習をしました。その時も先生は「しっかりしろ、ちゃんとやらないと怪我をするんだからな!」と激を飛ばしていました。

そして、マットを敷いてお互いに投げの練習をすることとなりました。


僕は体が小さく、握力も腕力もありませんでした。その為に投げようとした時に相手と共に倒れてしまい、その際に肘が相手の目に当たってしまいました。

相手の人は目を痛めてその場で目を押さえており、目の周りにアザが出来ていました。そのまま保健室か病院かわからないですが、出て行きました。

僕は何が起きたかわからず、その場で啞然として、頭が真っ白になっていました。その後、本当にとんでもないことをしてしまった…と強い罪悪感が出てきました。


授業が終わって、着替えが終わった時に相手の人は戻ってきました。目にはガーゼをしてその際からアザが見えました。彼はこちらを責めるようなことも言わず、先生から僕が注意されることをありませんでした。


毎週この授業が始まることは本当に億劫でした。本当に親に頼んでこの授業だけは無しにしてもらうとも考えたりもしました。