パナソニックのルミックスFZ1000M2です。
この記事では、なんで初めてのカメラでこれを選んだのかを記録しておきたい。
まず、カメラと一口に言っても色々あるが、大きく分ければ、コンパクトデジカメと一眼レフの2つになる。
コンパクトデジカメ⇒コンデジは、一般的にデジカメと言って想像されるような、手のひらサイズぐらいのやつ。カメラ本体とレンズが一体化していて、伸びるタイプのレンズなら本体からレンズが生えてくる。
ハイモデルじゃなければ、新品数万円程度で買えるお手軽なカメラ。最近はスマホカメラの高性能化に伴って、性能差をつけづらいコンデジは中々立場が厳しい。
ただ、スマホは本体が薄くあるべきものな以上、望遠が弱いこと必至なので、レンズが伸びるタイプのコンデジならまだまだ存在意義はある。
後はぶつけて壊すリスクのある工事現場などで、防塵防水耐衝撃の頑丈なモデルとか。
詳細は後述するが、コンデジはデジカメの心臓部にあたるイメージセンサーのサイズが、一般的に1/2.3型という大きさ。(6.2mm×4.7mm=29.14mm2)
カメラを選ぶ際に重要なスペックになる。
そして一眼レフは、カメラを趣味にしているだとか、撮影が仕事の人とかが持つカメラで、途端に新品価格10万オーバーが基本になる。
というのも、一眼レフのセンサーサイズはAPS-C(23.6mm×15.7mm=370.52m2)というサイズや35mmフルサイズ(36mm×24mm=864m2)が一般的であり、そのセンサーサイズが大きいほどカメラ価格が跳ね上がる傾向にある。
コンデジの29.14mm2と比較すると、APS-Cは約12.7倍の大きさだし、フルサイズに至っては約30倍にもなる。
この大きさの比がすなわちカメラ性能の比という訳ではないが、大雑把に考えて別にそう捉えても問題はない。
つまり、コンデジと比較して10倍30倍もの大きさを誇るセンサーサイズのカメラだから高いという訳である。
そして、一眼レフというのは、そのバカデカいイメージセンサーを搭載したカメラ本体にレンズが搭載されていないので、別途レンズを買って取り付ける必要がある。
このレンズもアホみてぇにたけぇ。
そもそもカメラ本体が10万前後の値を平気で叩き出すのに、レンズがさらなる追撃をしてくる。物によっては本体より高い。買えるか。
どう考えてもカメラ趣味の総人口が少ない要因のトップである。
数万円のコンデジでは遊べる範囲が狭く、それこそスマホでええやんになりがちなので、高性能なカメラに手を出すと10万20万吹っ飛ぶ。
いやステップアップしすぎや。
と、ここで私がカメラ購入で考えた方向性の一歩手前に来た。
前述した通り、私が買ったカメラはコンデジと一眼レフの真ん中ぐらいのやつと述べたが、つまりは一眼レフに手を出す勇気はなかったから、丁度いい具合に真ん中あたりの性能(⇒ネオ一眼)を探して決めた、という流れになる。
その丁度いい具合に真ん中ぐらいの性能⇒ネオ一眼について述べる前に、じゃあなんでカメラは一般的にコンデジと一眼レフの「2つ」と書いたのかと疑問を生む書き方をしているが、これの解は単純かつ明快で、「ネオ一眼」と呼ばれるのカメラの新規開発がほほ完全に終了しているからである。
簡単に言えば、現時点がブーム終了直後。
新品はまだ買えなくはないが、残っていてもわずかだろうし、私の買ったFZ1000M2は2018年発売である。
実際、真ん中の性能というのは色んな概念において扱いが難しい。
場合によっては何事にも特化してないことが原因で存在意義がなかったり、何をしたいのか方向性が見えないといったリスクを孕むのが、真ん中の性能の宿命である。
カメラも恐らくその流れに逆らえなかったのだろう。
カメラが趣味で、少なくともAPS-Cサイズ以上のカメラが欲しいという人は一眼レフを買うだろうし、ただ写真が取れればいい人はコンデジかスマホカメラになる。
まぁ、簡単に言ってしまえば、どうせ金を出すならもうちょっと予算足して一眼レフ買った方が良くね? という流れにたどり着きやすかったのだろう。おそらく。
なので、FZ1000M2を買うに至って、一旦欲しい条件をまとめてみた。
・本体+レンズでなるべく一桁万円(予算)
・1/2.3型よりは大きなセンサーサイズ(性能)
・35mm換算しない素の焦点距離で100mmは欲しい(望遠)
(センサーサイズ問わず、望遠と取り回しやすさの両立を考えると、それぐらいのレンズサイズなら許容できる大きさかな、という意)
・その100mm超えできるレンズのまま近くも撮れたらありがたい(焦点距離の可変幅)
個人的に、カメラは趣味にしたいが、メインの趣味にはしたくないと考えていた。理由は金。ハマッてはいけない。本能が囁いている。
なので、二桁万円はやりすぎだと心に言い聞かせることにした。一桁万円であれば、ほぼほぼAPS-C以上のセンサーサイズは購入不能になるので、ここでセンサーサイズにAPS-C未満という指標が追加される。
ギリギリ一桁万円で買える一眼レフはあったが、それは焦点距離16-50mmのレンズとのセットであり、35mm換算しても最大75mmなので、求める100mm以上に届かない。
結果、やはりAPS-Cは手が届かない存在と考えた。
実はこの時点で選択肢はかなり絞られる。
せっかく何万円も出すなら、コンデジと同じ1/2.3型は小さいと考え、逆にAPS-Cはさすがに高すぎと考え、その間のサイズはかなり種類が少ない。
結果として、1型センサー(13.2mm×8.8mm=116.16mm)搭載カメラを選択した。
なので、ここで検索方法が更新される。
・価格は一桁万円
・センサーサイズは1型
・レンズの素の焦点距離で100mmはほしい
・そのレンズのまま近くも撮れたらありがたい
すると、検索結果が1件になった。
それがFZ1000M2だった。
1型センサーで、焦点距離9.1-146mm(35mm換算25-400mm)のレンズがカメラ本体に固定されていて、交換不能。開放絞りF2.8で、焦点距離25mmと合わせて「近く」と言って通常連想するような距離はまぁまぁ普通に撮れて、シャッタースピードは最短1/16000秒に設定可能。
これが8万9千円。
初めてのカメラだから上記の説明全部エアプだし、多分めっちゃお得。
2018年のカメラなので少し古さはあるが、カタログスペック上は満足。
そんなカメラを買った。
ちなみに、センサーサイズを小さくした選択をしているので、望遠性能にちょっとバフがかかっている。
かなりざっくりとした図で、この意味を説明する。
かなり簡略化した図だが、センサーサイズが小さいほど、35mmセンサーと同じ画角を撮るために必要な焦点距離が短くなる。
なので、焦点距離が最大146mmの長さであるレンズながら、35mm換算で400mmの画角を撮ることができる。
ここにレンズのコンパクトさというメリットが発生する。
もちろん、そもそもセンサーサイズが小さいので画質で劣るのは当たり前だが、こちとら8万9千円である。
私が求める条件の下であるなら、8万9千円でフルサイズカメラを買えてからにしてほしいところである。
というところでカメラを買った思考の流れ備忘録だった。
APS-Cに届いていないサイズなので、こいつが数年後にサブ機になっている予感も、金銭的な理由でメインにし続けてる予感もどちらもするが、現時点で概ね満足である。
ちなみにカメラストラップは、エアガン趣味から銃の1点スリングにしたのだが、1点だとマズイのかどうなのかを把握していない。
一応、2点保持と比較して動きやすいのと、カメラのスリングを肩にかけたまままカメラバッグにしまう際、1点の方がしまいやすいかなぁ、と考えての結果である。
まぁこれが吉と出るかどうなのかは実際に動いてみないとわからない。