CT検査の日。

痛みはまだある。

チクチク。
チクチク。

針生検の痛みなのか、しこりの痛みなのか分からない。

もうひとつ不安だったこと。
私は授乳をしてよいのか。
娘にうつしたりはしないのか。

不安でクリニックに電話した。

痛みについては追加で薬を処方してもらう事になった。

授乳については、仮に悪性だとしても、赤ちゃんが吸収する前に細胞は壊れるから飲ませて良いと言われ、すごくホッとした照れ

この電話で、夫は先生と話をした。

「先生の見立てではどうなんでしょうか?
今すぐにでも治療を行った方がいいんでしょうか?」
不安で聞かずにはいられなかったみたい。

「しこりは4~5cm。
良性ではなく、悪性か炎症かのどちらかです。
まずは検査結果が揃わない事には判断はつかないです。」

この電話で、しこりが4~5cmもあると分かって、少し絶望したガーン


義理の父母に上二人を預け、夫と授乳期真っ最中の娘と病院へ向かった。

病院にてCT検査に入る。
検査着に着替えるが、母乳がしたしたと出てきて汚れてしまうので、検査着に母乳パッドを張り付けた。
温かい造影剤が身体を巡って、一瞬おもらしをしてしまったかと慌てたキョロキョロアセアセ

造影剤を使っているので、48時間は授乳できないと知ったガーン

2日後にはMRI検査もあって、これも検査後授乳はできないショボーン

3番目はもうすぐ11ヶ月。
このタイミングで断乳を決めた。

帰り道、西松屋でフォローアップミルクと哺乳瓶、搾乳機を購入。

上2人は1歳過ぎまで授乳していたから、申し訳なくて寂しかった。


そして、胸の痛み止めを貰いにクリニック寄った。

夫はグズる娘を抱いて駐車場で待っていた。

クリニックの誰もいない待合室で、看護師さんに声をかけられた。

何と声をかけられたのかも、何がきっかけだったのかも覚えていない。

けど、腫瘍があると分かってから、その時初めて声を荒げて泣いた。
恥ずかしいとかそんな感情全くなくて、とにかく泣いた。

「ごめんなさい。
家族の前では泣くの我慢してて…」

「大きな試練がきたね。
泣けないんだよね。
家族の前は泣けんもんね。」

看護師さんが背中をトントンしてくれた。

たくさん泣かせてくれて、心が軽くなった。


帰ると上二人は義父母と楽しく過ごせたようで安心した。
義母に、「絶対に大丈夫だから!」と念を押された。

とても優しい人だ。

悪気なんてないのは分かってる。
励ましてくれただけ。

でも、何だか悲しくて、気持ちが重くなった。

夜の寝かしつけは夫が協力的でとても助かった。


翌日も痛い。
針で指したような痛みが続く。

その夜、夫と話をした。
「大丈夫」と言う言葉を、「問題ないよ、癌なんかじゃないよ」、という意味合いで使わないで欲しい事。
今はどうしてもネガティブになってしまう事。
死ぬかもしれない、と、不安で仕方ない事。
「大丈夫」がとてもプレッシャーに感じる事。
その内、人の励ましに対して汚い気持ちが芽生えてしまいそうになる事。
支えてくれている人にそういう気持ちを持ちたくない事。
我が儘だけど、今は根拠のない「大丈夫」はやめてほしい事。

夫はうん、うん。と聞いてくれた。

みんなも自分に言い聞かせたいのかもしれない。
でも、お願いだから今は「大丈夫」とか「間違いだよ」とか言わないで欲しい。
そうじゃなかった時、受け止めきれない気がする。

夫は、
「そうだよね、回りに言われてもね。
大丈夫!
あ、この大丈夫は違うよ(苦笑)
義母の事だよね?言っておく。
気持ちは分かるよ。」


サポートしてくれる人の言葉を否定するのが、辛くて悲しかった。
大丈夫だと自分でも信じたい。
けど、大丈夫じゃなかったら、私の感情がめちゃくちゃになりそうで怖かった。

私は悪い結果を受け止める、心の準備をしておきたかった。


3番目は、夜フォローアップミルクを飲んで寝たけど、2回ほど夜泣き。

抱っこ紐で寝かし付けた。
私自身、眠かったのを覚えている。

3人の寝顔を見ては、毎日泣いてる。


つづく