「私の扱うイノセンスは全部で3つ。
クラウンクラウン(神の道化)、フィールド(領域)、ブラッディエンペラー(血塗れの皇帝)」
ティアーはまるで歌うように続ける。





先ほども言ったように、私は不定期に体を再構成します。
そしてあの時、まさに再構成が始まり幼児になったときアイツは私に無理矢理メモリーを植え付けた。
体に、脳に植え付けられた異物のせいで私は再構成を変換せざる得なかった。
成長を止め、性別すら『変換』した。
強制変換と異物のせいで記憶すら曖昧になった」
「じゃあ、なにかね?君はクローンでも作って意志を移したとでも?」
ルベリエが興味深そうに聞いてくる。
ティアーは少し考えてうなずいた。
「そう考えていいでしょう。
体内で新しい器を作りだし幼児の状態から殻を捨て一気に成長するというくりかえしです」
まぁ、女ならではですね。
「14番目のメモリーを植え付けられたせいで性別すら変えた理由は?」
「アレが男だったからですよ。あまりにも強いメモリーに体が引きずられたんです。
私自信の記憶がふっとんだ影響か、クラウンクラウン以外は体内に深く眠りにつきました、ヘブラスカが気がつかなかったのはフィールドがあって気配をたっていたんでしょう」
「記憶がないのに再構成は実行されるものなのかね?」
「私が覚えてなくても、イノセンスは覚えてる」
「イノセンスによって再構成がおこなわれたと?」
ルベリエの目が鈍く光ったのをみてティアーは口の端をつり上げて笑う。
「いったでしょう?私の再構成はイノセンスの作用だと。
私の意志なんか関係ないんですよ、全ては神のご意志」
皮肉げに笑うティアーをルベリエは睨みつける。
彼女の目が語っていた。
愚かな人間とは根源が違うのだと。
「じゃぁ、アレン君は男性体なのにどこで今の肉体を再構成したというんだい?」
ふとコムイが疑問を口にする。
男性体に子宮など存在しない、ならばどうやって彼女は生まれたというのだろう?
「いい質問ですコムイさん。
男性体であった今回、私は再構成ではなく『構成した』んです」
そのせいで数年の月日が掛かりました。ため息混じりにいうティアーに全員が絶句した。
「だからアレンの体はそのまま残ってるのか。
おそらく構成物質を外に出しそこで構成した」
「正解ですよ、師匠」