「個」が尊重される昨今、

高齢者介護施設、

つまり老人ホームにも


「個」


が、導入されています。


その一つが


「個室」


利用者一人一人に個室。

昭和のように

8人部屋、6人部屋、4人部屋、

など論外、

そして

二人部屋さえ、認められてません。
(あくまでも新設の老人ホームの場合ですが)



100人の入居者、

4人のスタッフで夜勤します。

途中、2人ずつ休憩(仮眠)があり、

実質

利用者:スタッフ
 50 : 1

一人で50人の入居者をみます。



夜間業務は

オムツ交換(排泄ケア)、ナースコール対応、巡視、バイタルチェック、洗濯、記録、等々…

意外がやることがあります。

そしてもう一つ、

多くのスタッフが一番手を焼くのが、



認知症の入居者の対応。





「ねぇちゃ~ん、一緒に寝て~」


入居しているおばあちゃんが廊下に出てきて、叫びます。

入社1年目の若い介護スタッフが対応。


「じゃ 一緒に寝ようか」


と、入居者の方を部屋に案内します。

私に目配せで、

「少し一緒にいます」

のサイン。

「どうぞ」

私は無言で答えます。


私はその施設の現場では中堅クラス、

一人になっても問題ありません。


しかし、そのスタッフが自身の休憩の時間になっても戻ってきません。

静かに部屋を覗きにいくと、

スタッフとおばあちゃんがくっついて眠っていました。

私はソッと廊下に出ました。



認知症の高齢者、

「個室で一人」という不安にたえきれず、夜間 不穏

になる方がいます。

そういう方に対する適切な対応。

私はそのスタッフに教えていませんでした。

しかし、その若いスタッフは自身の感覚で、


「一緒に寝る」



というケアを行いました。

そのセンス

大したものです。


その間の夜間の業務は私一人で十分。

どんな業務量もソツなくこなす。

そのための中堅スタッフ。



技術、知識は教えられても、感性は教えられません。

各スタッフが個々に持っているモノです。


若いスタッフの感性


私が老人ホームで介護職をしていた時、

大切にしていたことの一つ。


しかし、


それは、


施設の介護職にとっては「非常識」なこと、


だったのです。



つづく…