行動認知療法の先生に、

よく言われる言葉があります。


「自分の期待」

「相手の期待」


なにかの出来事に対して、

「その時のあなたの期待は?」

「その時の相手の期待は?」

こんな感じのことをよく聞かれます。


自分の期待、これはわかりやすい。

・○○して欲しいなぁ

・□□だといいなぁ

・△△になってくれたらなぁ


相手の期待、これを考えるのが結構難しくて。


例えば会社で仕事を頼まれたとして。

・どれくらいの早さでやったらいいのか

・どれくらいのクオリティが要るのか

・どれくらい重要な仕事なのか

この辺りを気にするかと思います。


でも「これやっといて」で済まされたら、

相手の温度感って全然わかんないですよね。

だからこそこの辺をキチンと聞いて、

相手の「期待」を確認しないといけない。


・別に急がないよー。

・今週末までにはお願いねー。

・僕もチェックするしガッツリじゃなくても。

かもしれないし…

・今日中にお願い!

・取引先に出すからめっちゃ大事!

・エビデンスがないといけないから調べて!

かもしれない。


この相手が持っている「期待」って、

聞かないとわかんないんですよね。


これは仕事を例にしてるから、

そりゃ聞かなきゃダメでしょ!ってなりますが、

日常生活においても同じだよ、

って行動認知の先生は言うんです。


相手から言われたこと、

お願いされたこと、

さらっとつぶやいたこと…


そのどれにおいても、

相手の「期待」を考えてみましょう。

これをすごく言われるんです。


でも普通そんなこと考えないじゃないですか。


「アイス食べたいなぁ」

って言われたとして、

ここになんの「期待」が潜んでるのか。


いや、アイス食べたいだけだろ。

その通りだと思います。


でも行動認知療法が必要になる人、

自分のような人は余計に考えすぎてしまう。


・怒ってるかも…

・悲しんでるかも…

・嫌われたかも…

勝手にこんな被害妄想に陥るんです。


だからこそ相手の「期待」を考えてみて、

実は大したことを「期待」されていないな、

これを確認することを繰り返しなさい。

おおよそこんなことをずっと言われます。


でもこれってめちゃくちゃ理にかなってて、

自分にとってはホントに大事なことで。


自分が精神的に追い込まれていく時って、

「勝手に自分で作った見えない相手の期待」

これに苦しめられてることばっかりなんです。


相手の態度がちょっと素っ気なかったら…

・怒ってるのかなぁ…

・何かしたかなぁ…

・もしかしたらアレかなぁ…

・でもそこまでは無理だししんどいよ…

・どうしたらいいんだろう…

・(っ◞‸◟c)


アホみたいな話ではあるんですが、

こういう系のことは結構あるんです。


だからこそ、「どうしたの?」

これで相手の期待を聞き出せたら、

それで済んじゃう話なんですよね。


でもそれが出来ていないので、

勝手にしんどくなって苦しむ。

だからこそ確認しなさい、と。


自分が何かを期待していたり、

何にも考えてなかったり。

でも相手には伝わっていないことは、

多々あると思います。


だからこそお互いの気持ちを確認して、

何を「期待」しているか考えなさい。

というような治療を受けています。


「行動認知療法」なんて難しい名前ですが、

少なくとも今自分がしてるのは、

これくらい単純なことだったりします。


でも自分にとってはとても大切ですし、

こういう意思疎通がとれないまま、

苦しんでいく方は多い気がします。


「どうしたの?」って聞くのは、

簡単だけどなかなか出来なかったりします。


でもそれで無意味な苦しみを味わうなら、

聞いてみてお互いの期待をすり合わせる方が、

はるかに前向きになりそうですよね。


こんなことを書いておきながら、

自分はこれが出来ていないことばかりです。


だからこそこう書いておいて、

しっかりできるようにしたい。


でも出来なくていいんです、

それを意識してるだけで前進ですよ、

そんな風に言ってもらえるので、

今はそれでいいと思っています。


結構似たような苦しみを味わうケースとか、

そういう思考になりがちな方も、

いると思いますので、

こんな考え方もあるよ!

と伝わってくれたら嬉しいです。