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ヒナギク先生の不適切保育に
ついて面談内で聴取する
ことになりました。
 
 
 
が、私もどう探ったらいいのか
わからなかったし、主任は
そもそもこういう遠回しな
言い方が嫌いなので、
結局単刀直入に聞く
ことになりました。
 
 
 
だけどヒナギク先生の表情は
変りませんでした。
 
 
 
ヒナギク先生
「……。」
 
 
 
「あからさまに避けたり
とかではないんだけど、
Aくんが近寄って来たら
別の作業するような感じで
場所を移動したり、
他の子のところに
関りに行ったりして
Aくんの傍から離れて
いることが多いなって
思ったんだけどどう?」
 
 
 
ヒナギク先生
「ほんとに……
そんなつもりは
なかったです……。」
 
 
 
「そっ……か。
私もどうかなって思ったん
だけど、でも他の先生にも
確認してもらってて、
やっぱりAくんへの関りが
適切ではないと思うとの
結果が出たのね。」
 
 
 
ヒナギク先生
「……。」
 
 
 
「もしかしたら苦手意識が
出てしまったのかも
しれないんだけど、
Aくん自身発達障害で、
一部持病のせいで
関りが難しいところが
あるのが事実で、それで
もしかしたらヒナギク先生も
関わり方がわからなくて
対応に困ってるんじゃ
ないのかなって思ったん
だけどどうかな?」
 
 
 
ヒナギク先生
「……。」
 
 
 
「ヒナギク先生はまだ
保育士になって1年も
経っていないわけだし、
前の保育園は障害児さんの
受け入れとかは行って
いなかっただしょ?
(受け入れを拒否していたわけでは
ないのだけど、施設の規模の問題で
保育士の配置が少ないので、加配が
必要ないボーダーの子くらいしか
受け入れがありませんでした。)
実習とかで施設とかに
行ったりしているとは
思うんだけど、それも
実習だから関りが十分じゃ
なくてわからないこと
とかもあったと思うし、
施設と保育園じゃ同じ
児童福祉施設でもやっぱり
違うところがあるので、
もしそういうところで
困っているのであれば、
それは先輩保育士に
相談しながら関りを
学んでいってほしいと
思っているのね。
やっぱり同じお部屋に
いる状況で誰かには
関わるけど誰かには
関わらないみたいな
偏りがあってはいけないと
思うし、そういう公平性に
欠ける保育というのは
園としても認めることが
できないんだけど、
これまでの話を聞いて
ヒナギク先生はどう思う?」
 
 
 
私がガーっと喋って
しまったので、しばらくの
間沈黙が流れました。
 
 
 
視線がやや下に落とされて
いるし、ヒナギク先生の
前髪が顔にかかっているので
表情がいまいち読み取れず、
本人も考えをまとめていると
思うので、私もそれに
合わせて少しの間見守る。
 
 
 
そうして沈黙が続いた後、
ヒナギク先生がその重たい
口を開きました。
 
 
 
ヒナギク先生
「意図的に……避けた
わけじゃないです。」
 
 
 
「うん。」
 
 
 
ヒナギク先生
「初日の時の説明の時にも
言ったと思うんですけど、
なんでこんな子が保育園に
通ってるのかなって
思うことはあります。
Aくんは発達障害あるし、
ぶっちゃけ軽度じゃない
じゃないですか?持病も
あって不健康だし、保育園に
ずっといることもないし、
施設に入院とかしたら
良いのにって思うことは
あります。でも本当に
無視してやろうとか
思って避けたりは
してないです。」
 
 
 
その言葉に溜め息が出た。
 
 
 
やっぱりこの子の中では
Aくんみたいな発達障害が
あるお子さんというのは、
保育園にいるべきではない
という考えなんだな。
 
 
 
それが無意識の内に出てて、
今回みたいなことになったのか。



これまでに何回か面談はした
経験上の判断だけど、意地悪を
してやったとかそれがバレて
慌てるとか、そういう雰囲気
ではありませんでした。



でも、も、だって、もない。



本人もただただ困惑して
いるような様子です。
 
 
 
ただ主任を見ると、
険しい顔で腕組みしてる。