ごあいさつ
ヒナギク先生の不適切保育に
ついて、通常の面談の時に
主任も立ち会ってもらって
話をするのが一番スムーズ
だということになりました。
そしていつも通りに保育を
終えて、私とヒナギク先生は
会議室に移動しました。
いつもの面談だと思っていた
ヒナギク先生は、先に主任が
座っていたことに驚いて
いましたが、状態を見て
主任とかとも話をするって
面談初日に伝えていた
こともあって、それが
今日なんだと認識した
ようでした。
最初はいつも通りに
保育中に困ったことなどが
なかったかを確認し、
ヒナギク先生が疑問として
メモを取っていたものを
見ながら話を進めました。
その間主任は見てるだけ。
特に話をするわけでもなく、
私とヒナギク先生のやり取りを
観察していました。
そして今週出た質問の内の
何個かを持ち帰りにし、
私も回答に困ったものが
あったので、その件については
また来週に話をしようと
いうことになりました。
ここからが本題(￣▽￣;)
面談中に口を一度も挟まなかった
主任を見て、ヒナギク先生は
何しに来たんだこの人
みたいな顔をしていますが、
主任が私に目配せしてきたので
このまま話を続けることに。
「これまでヒナギク先生の
保育の様子を見てきて、
他の先生との関わり方や
声かけの仕方はかなり
良くなってきたと思うのね。
先生方とのやり取りも
スムーズになっているし、
ダリア先生から注意される
こともかなり少なくなって
きているのは良いことだと
思います。」
私の言葉にヒナギク先生は
嬉しそうに笑っていました。
「ただそうやって
ヒナギク先生の様子を
見守っている過程で、
ちょっと気付いたことが
会ったんだけど……。
ヒナギク先生はこれまで
話したこと以外で、
保育中の関わり方で
困っていることとかは
ないかな？」
私の質問の意図がわからないのか、
ヒナギク先生は訝しむような
感じで「ありません。」と
応えてくれました。
それに対して主任が
小さく溜め息を吐くから、
余計に怪訝そうな顔をする。
ヒナギク先生
「えっと……私何か
しましたか？」
私達の態度を察してか、
これまで教えた言い換えを
忘れて率直に聞いてくる
ヒナギク先生に、やっぱり
まだ付け焼刃感はあるなと
感じました。
「う～んと、私の方も
ちょっとどう伝えていいか
わからない部分があるので、
率直に伝えさせてもらおうと
思うんだけど、Aくんとの
関わり方について、ちょっと
周りで見ててどうかなって
思うところがあるのね？
それについてヒナギク先生は
何か感じていることはある？」
ヒナギク先生
「え……ないですけど。
なんですか？」
私が言わんとすることを
察することができないのか、
指摘されてることを何となく
察しているのかはその表情からは
ちょっとわかりませんが、
それでも何かよくないことを
言われそうであることは
雰囲気で察しているようでした。
「ごめんね、この言い方だと
ちょっとわかりにくいよね。
これは私だけが感じている
ことではないのだけど、
先生の保育を見ていると、
Aくんとの関りがとても
少ないように思うのね？」
ヒナギク先生
「それってAくんがよく
動き回っているからじゃ
ないんですか？」
「確かにAくんはよく動く
お子さんではあるけど、
そうじゃない時もあるよね。」
主任ほ方を確認すると
埒が明かないから
直球で行け
と首を振られたので、
私も小さく溜め息を吐いて
直球で聞くことにしました。
「もう単刀直入に聞くけど、
ヒナギク先生、Aくんのこと
避けて保育してるよね？」
私の言葉にヒナギク先生の
表情は変わりませんでした。
