ごあいさつ
スズラン先生からの告発を
受けてヒナギク先生の
様子を観察した結果、
不適切保育と思われる
行動が認められました。
これにはさすがの主任も
驚きを隠せなかった。
そしてリーダーは頭を
抱えることになりました。
これは私達だけで注意して
終わる問題でもないし、
でもこちらで解決しないと
いけない問題でもある。
取り敢えず、園長副園長には
主任の方から話をしてもらう
ことになったけど、例えばこれが
判明したからってヒナギク先生を
クビにするとかの話ではないので、
今後どうしていくかって
いうことを話し合わなくちゃ
いけなくなります。
このまま保育に入って
もらうことも不安だし、
なによりこんな保育士を
Aくんの傍に置いておきたく
ないんですよね。
ぶっちゃけ。
保育園を信頼して預けて
くださっている親御さんにも
申し訳ないです。
ただ正規職員として雇用を
行っている以上、いきなり
放り出すこともできない。
だからヒナギク先生は
系列園から異動をしてきたん
だけどさ、ここで更に
異動なんてことはできないし、
職員同士の人間関係なら
ともかく、園児への不適切保育で
異動したところで受け入れて
くれるところあんの?って
話なんですよね。
「取り敢えず……
本人に面談して確認を
行わないわけには
いきませんので、
毎週末に行っている
面談の時間を使って
話をしますか?
明日ですし。」
主任
「面談するとしたら
その時間が一番自然に
できるでしょうね。
この件に関しては
まだ他の先生達に話を
するのは控えたいし。
ただリーダー先生は……」
リーダー
「明日から月曜日まで
出張でいません。
私から言いたいことは
正直あんまりありません。
もう保育士辞めてって
言いたい気持ちだし、
あの子に保育士は
向いてないわよ。
そこまであの子に
寄り添う必要があるのか
私にはわからないし、
自主退職を促したい。」
主任
「私だって同じよ。
でも今回は明らかな虐待
とかではないし、手口も
巧妙なので言い逃れが
できないわけでもない。
今後改善が見込めない
わけでもないのに、
突き放すことで新たな
問題になりかねないでしょ。」
主任の言葉にリーダーが
大きな溜め息を吐きました。